4.介護ベット


実際に在宅介護を始めるためには、まず介護ベットが必須になる。介護保険を利用し、自己負担1割でレンタルできるので、ケアマネと相談し、最寄の介護用品レンタル店とレンタル契約を結ぶ。私はパラマウントベットの楽匠Sというベットを月額自己負担900円で借りている。被介護者が食事をする際などに、上半身を起こす必要が生じる。介護ベットは電動でそれが可能。また、ベットの高さも電動で変更可能だ。オムツ交換や体位変換などをする際、ベットが低いと介護者の腰にたいへんな負担がかかる。介護者の腰の高さより高く設定すると作業がとても楽になる。また、要介護者を車椅子に乗せかえる場合には、膝高まで下げたほうが楽にできる。手動で上半身を起こすベットもあるが、あまりケチらず、電動を選んだほうが良い。転落防止のためベットサイドレールは取り付けたほうが良い。作業をする際に外したりするのは面倒だが、安全には代えられない。レンタル料は月額100円程度。次に布団。敷布団は不要。寝たきり最大の敵は「褥創(床ずれ)」だ。その対策として「電動エアマット」を強く勧める。介護用品レンタル店でレンタル可能で、私は月額700円で借りられる製品を利用している。電動エアマットはマットレスの中に電動で空気を送り込み、さらにマットレスの硬さを部分によって常時変動可能にしている優れものだ。体にかかる圧力も部分によって常に変動することになり、尾てい骨など圧力のかかりやすい部分への圧力も分散し、褥創が出来にくくなる。もちろん万能ではない。エアマットは強度が足りないと事故に繋がる。実は私の使用しているメーカーのエアマットもマット内の空気室の壁が一気に裂け、マットが突然ボール状になり、要介護者がベットから転落する事故を起こしている。現在は対策が講じられているが、選ぶときは介護用品レンタル店と相談し、評価の定まったものにした方が良いかも知れない。「電動エアマット」は要介護者の体重を設定後、あとは常時運用状態で使用することになる。それ自体が敷布団になるので、エアマットに敷布団カバーを付ければそれで良い。敷布団カバーはボックスタイプ(ボックスシーツ)を選ぶと取替えが楽でよい。洗濯が発生するので最低2枚は用意する。冬期は肌触りの暖かいもの、夏期はさわやかなもの、エアマットの効果に影響が出るので、あまり厚手のものは選ばないこと。下半身部分には防水シーツを敷く。モリトの防水シーツは価格がやや高いが、エアマット効果を損なわない厚さ、運用中シワにならない硬さ、洗濯乾燥のしやすさからお勧め。両面つかえるタイプもあるが、汚れた面を敷布団カバーに密着して運用することに抵抗があるので、片面タイプを使用している。長方形の防水シーツを横向きに敷き、サイドをエアマットの下に折り込んで運用する。毛布は何でも良い。電気毛布を使用する場合は掛毛布に薄手の毛布カバーを掛けて使用する。汚れたらカバーを洗濯する。敷毛布タイプはエアマット効果を損なうので使わない。布団は軽いものを選んだ方が介護者が楽だ。お金のある方は羽毛布団でも良いが、介護という性質上、汚してしまうことが多いので、私はホームセンターで一番安く売られている掛布団を使っている。その手の布団は大概片手でベットから外れせるほど軽量。価格は防水シーツと同じ3000円程度か。汚れが激しく目立ってきたら廃棄交換しても良い。


パラマウントベット 楽匠S
http://product.paramount.co.jp/ja/homecare/list.php/210014
パラマウントベット ベッドサイドレール
http://product.paramount.co.jp/ja/homecare/list.php/220009
ケープ エアマスターネクサス
http://www.cape.co.jp/medical/product26.html

モリト 防水シーツ
http://www.morito.co.jp/is-fit/kenko/nursing-care/ORJ-07295.html