分からない病。
とある20歳の話。
全ては自分のためだった
最初はそのつもりだった
でも
長い年月をかけてそれは形を変えていき
誰のためでもなく、周りに合わせ取り繕う毎日へと変化した
------------------------------------------
どうしても自分の空間が欲しかった
でもその空間は許されなかった
作りたくても作れなくなり
いつしか、作るという概念すらも忘れていた
そのまま、彼は数年を生きた
作るという概念を思い出したその人は、どうにかして作り出そうとした
でも、作れなかった
作れないのはなぜなのか
・・・・・・・・・・・・
その人は作り方を忘れていたからだった
自分だけの空間を作りたいけども、他人に合わせた性格を作り上げている最中に、自分で何かを創造するそのスキルに鍵をかけていた
その人は、開錠して扉をあける旅を始めた
