息子の2度目の大学受験では

私立大学を手厚く手広く受けた。




世間的に評判の良い大学


偏差値は低めだが、息子の学びたい学部学科のある大学 


夫の勧める【会社に入社してくる優秀な新入社員の卒業大学】



等々・・・



センター利用も幾つか出願し

一般受験も幾つか受けた。



しかし



合格がもらえたのは、わずか2校のみだった。





ネットで合格発表を確認する度に


【不合格】の文字を見る回数の方が多かった。



その度に



私も、息子も、とても暗い気持ちになったし

この世の終わりかと思うくらいに絶望的になった。



その中でもらえた2校からの合格。



初めて【合格】の文字を目にした時、



「やっと大学生になれる、、、。」



息子は、そう呟いた。




私も

「おめでとう!良かったね!」

「春から大学生だね!」


と、言ったものの

何か違和感を感じてしまった。



大学生になれる、、、

この息子の気持ちは、嘘偽りない気持ちだろう。



だが



大学生になるために、受験した訳ではないのだ。




学びたい事があるとか

就きたい職種があるとか


大学とは、そこへ辿り着くための手段であり


ゴールではない。

ただの通過点に過ぎないのだ。





高校3年間、ずっと「東大東大」と言われ続け


東大が無理でも高偏差値の大学へ行かなくてはいけないと思い込み

 

大学へ行く事が全てだと追い込み



何のために大学へ行くのか

なぜ大学へ行くのか

何を学びたいのか



そこがすっぽりと抜け落ちていた。




大学へ入るのは、

手段であるはずなのに目的と化し



目的と手段が入れ替わってしまっていた。