高校を卒業したあと、予備校に入校した息子。


その間、約一ヶ月程の時間があったのだが


息子が必死に勉強していた、という記憶は、無い。




予備校の授業さえ始まれば、息子もやる気になるはずだと思い


休んだり、遊んだりするのも、今だけだという思いもあり、ただ見守っていた。



予備校の授業は始まってみると高校とは違い、まるで大学生のようだと思った。


自分で自分に必要な授業を選択し、受ける。



小学、中学、高校のように朝8:30に行って1時間目から5時間目まで授業を受けて、、、

、、、という感じではなかった。



大学生の予行練習のように感じた。



春に受けた模試の結果は上出来で


《この模試で、このまま大学に入学出来れば良いのに!》


と思ったりした。



模試の結果も良く

大学のような授業形態で

高校のクラスメイト達や中学校の時の同級生達と一緒に机を並べて勉強する日々。


滑り出しは、非常に順調だった。




超進学校に通っていた息子の地頭は良いはず。

このまま順調に勉強を進めていけば、トップ大学は無理でも納得出来る大学への入学は出来るだろう。




、、、そう、信じていた。




ところが




大学のような予備校生活。

それは、良い事ばかりでは無かった。


選択した授業が曜日によって時間がバラバラで


息子は次第に寝過ごす事が増えてきた。




本気で取り組んでいる子達は、


毎朝同じ時間に予備校に行き、

自習室で勉強し、

授業の時間になると授業に出て、

終わるとまた自習室で勉強していた。



息子は、自習室を利用していなかった。


「行け」と言っても、行かなかった。


「席が空いていない」

「席が取れてもそこでお昼食べられない」

「授業やお昼で席を外すと、席を取られる」


などと、それらしい事を言って

《だから、家で勉強している》


そうアピールしてきた。




ある時

私は、仕事中に体調を崩して急遽午後休を取り、帰宅した。


車を運転して帰る途中、家の近くで歩いている息子とすれ違った。


その時の時間は13時。


「これから予備校?」



これから行っても、予備校に到着するのは1時間後くらいだ。


14時に予備校に入って、一体どれくらい勉強出来るのか?

午前中に授業は無かったのだろうか?



そもそも



予備校に行っているのだろうか?




誰にも縛られない予備校生活。


高校もそうだが、

大学も、予備校も



お金を支払って、自分で勉強をしに行く所だ。

一体いくら支払ったと思っているんだ?!




小中高時代のように点呼で出席確認するでもない。

無断で休んだからといって、逐一親に確認の電話が掛かってくるでもない。



確かに誰にも縛られない自由な時間だが

勉強するために大金を支払っている。


自由を謳歌するのなら、自分の責務を全うするべきだ。




自分を甘やかすだけなら、予備校に行く価値は無い。