箱根駅伝、今年は青山学院が優勝した。

駒澤大学優勢の中、素晴らしい走りを見せてくれた。



後日、原監督がインタビューを受けていた様子をテレビで見た。


原監督は毎年毎年スカウトに行っている、と話していた。



足の速い子

試合で結果を出している子



そんな子をスカウトしているのだろう。

、、、そう思いながら、聞いていた。



ところが



「強い子を入れたからと言って、チームが強くなるとは限らない。」



原監督と監督の奥様は、そう話していたのだ。



大切な事は

「日々の努力をコツコツと出来る事だ。」と。



どんなに才能があろうと


《努力無くして、結果無し》


そういう事なのだろう。



これまでの結果や

自身が持って生まれた才能は


努力によって、未来まで繋げていかなければいけないという事だろうと思う。



才能があるからと、出来ない人を見下したり高慢な態度を取ったりするようなら

チームとして一致団結して戦う事は出来ないだろう。



原監督はこう続けた。


「スカウトでは心根の良い子を取っています。」と。



そういう子は腐らずに毎日毎日コツコツと努力する事が出来る、と。



どんなに努力を積み重ねても、結果が出ない事もある。

調子が乗らない事もあるし

怪我をする事もある。



どんな時でも


互いに尊重し合い、尊敬し、励まし合う。



そんなチーム作りが

青学を優勝に導いたひとつの理由かもしれない。




青山学院陸上競技部の寮に、在不在の名札が置いてあるそうだ。



寮から出掛ける時に、札を裏返して不在を示し

寮に帰ってきた時に、札を表に返し在寮を示す。



札を裏返したり、表に返したりするだけだ。

誰でも出来る。

単純な作業だ。



その単純な作業を

その決められた寮のルールを


きちんと丁寧にやるのか、やらないのか。


やれない子はコツコツ努力する事が難しいかもしれません、と原監督は話していた。



【そんな些細な事】



そう思うかもしれないが、それが出来るか出来ないかの差は


もしかしたら


思っている以上に大きいのかもしれない。




息子は、中学生の頃、塾に通っていた時、

塾に行ったら入室を知らせるタイムカードをタッチする事になっていた。

退室する時もタイムカードをタッチする事で、入退室の時間を保護者にメールで知らせる仕組みになっていた。


私は、そのメールのお知らせを確認して迎えに行ったりしていたのだが、


息子はしばしば、タイムカードのタッチをしなかった。



タッチする作業を忘れたり

そもそもカードを持っていく事を忘れたり

カードを無くしてしまう事もあった。



【そんな些細な事】



息子には、それが出来なかった。




勉強が出来るか出来ないか、という事よりも

もっと大切な事があったのに。


それを教える事が出来ていたのか


一生懸命に育てていたつもりだったが、


心根を育ててやれたのか



原監督の言葉が

息子が成人した後になって、今さら


私の心に刺さる。