高校3年生になっていた息子は

高校での指導のもと、クラスメイト達と受験に向けて演習や過去問に取り組んでいた。



予備校に通い始めていた生徒もいて


私は息子に

「予備校とか塾とか必要なら通っても良いんだよ。」


と、言ったが、息子は


「学校でやってるから、要らない。」


そう言って、毎日学校で勉強していた。




夫は、それが気に入らないようだった。




夫自身は、自分が高校3年生の時

学校の授業中に、


授業とは関係の無い

自分の大学受験のための勉強を


内職していたそうだ。



「学校なんか無視しろ。」

と夫は息子に言った。


「学校で言われた事ばかりやってるから、受験勉強が出来ないんだ。」



自分の大学受験時の勉強のやり方が最善と言わんばかりにそう言った。


学校で与えられている演習や過去問をやらずに

自分の課題だけをやれば良い、と。




私は

「超進学高校で経験豊かな先生方が指導してくれているから、学校に信頼して任せて大丈夫だ。」


と、夫に言ったが、全く聞き入れてくれなかった。


「そんな事言っているから、駄目なんだ。」


と、言われてしまった。



自分は学校とか授業とか

そんな事には振り回されなかった、と言う夫。



しかし



高校に通っているのは、息子だ。


「学校なんか無視しろ」

その言葉の中に、高校への信頼など微塵も感じられない。




信頼出来ない高校へ 

息子は通っているとでも言うのか?


信頼出来ない高校へ

通う意味を息子はどう考えるだろうか?





アドバイスのつもりだったのかもしれないが、


勉強するのは、息子だ。

どこに頼ろうと、決めるのは息子だ。



夫のアドバイスは


息子にとっては、ただの押し付けに過ぎなかっただろう。