全国大会に参加したいと高校に希望を出し、
その後の連絡を心待ちにしていた。
全国大会は半年以上先の事なので、気長に待っていた。
ところが
いつまで経っても連絡がない。
息子が高校に希望をちゃんと伝えていなかったのか
元々「行きたくない」と言っていたから、そのように伝えたのか
どちらかだろう、と思った。
高校3年生に進級した頃だったか
息子に確認してみた。
すると
同じ部活でもう一人、
同じ県展で出展し、同じ優秀賞を貰ってる生徒がいたと言う。
そして、その生徒が選ばれた、と。
そのもう一人とは
学校でトップの成績を誇る生徒だった。
高校2年生の2月にプレセンター試験を受けて
9割以上の得点率を取ったという生徒だ。
駿台模試でも河合塾模試でも、学校で1番の成績を取っていて、
志望校判定で東大がA判定らしいと専らの噂だった。
学校でトップの生徒と
学校で問題児の息子
同じ県展で同じ優秀賞を貰っていた。
県立トップ高校の威信をかけて全国大会に参加させたいと思うのは
当然
成績優秀者の生徒だ。
それは、そうだろう。
高校のその決定に異論を挟む余地など、ない。
私が高校の先生なら、私だってそうするだろう。
全国大会に出展してはどうか?と言われた事が嬉しかった。
息子が認めて貰えたのが嬉しかった。
しかし
嬉しかった反動で
最終的に、出展物の善し悪しよりも
在籍高校での成績で判断された気がしてしまった。
翌年の高校のパンフレットには全国大会に出展した時の写真が掲載され、その優秀な生徒の顔写真とコメントも載っていた。
高校を代表するに足る生徒の顔だった。
とても立派だった。
普段から息子が勉強も頑張っていれば、また違った景色が見れたのかもしれない。
