子ども自身が自分で進む道を決めて

自分の足で歩いていく



これだけで良い。



これだけで良いのに、

経験の浅い子どもが失敗を繰り返す事を

見ていられない母親だったかもしれない。




やって見せ

やらせてみて

待つ



子育てには、親としてこの姿勢が重要だと思う。



「このようにやるんだよ」と見せる

「自分でやってごらん」とやらせてみる


そして


子どもがつたないながらも、やっている姿を何も言わずに見守りながら、待つ。



そうやって育ててきたつもりだった。



ところが、



私に欠けている視点があった。


その事に気が付いたのは、最近だ。

もう息子は成人しているのだが。



それは



ゆるす



《ゆるす》とは

子どもをひとりの人として尊重し、信じる気持ちが無ければ、出来ない行為だと思う。




小さい頃なら、

食事や排泄や入浴など


やって見せ

やらせてみて

待つ


そんな毎日の繰り返しの中で、生活習慣を身につけていく。


時には、食べこぼしたり、お茶をこぼしたり

トイレが間に合わずに失敗したり、するだろう。



「大丈夫だよ、出来るようになるよ。」



小さな失敗など、取るに足らないことだ。

あなたは出来るようになる、と


信じてゆるす事が出来ていたか。



成長して大きくなれば

友達との関係も複雑になり

勉強や進学で悩む事も多くなる。



やって見せる事は出来なくなるが、



やらせてみて

待つ



そして



ゆるす



それはいつでも出来るはずだ。



子どもが自分で歩み始めるのを、待つ

失敗しても、ゆるす




その繰り返しの日々の中で

家庭の中で自分の安全基地を見つけ


失敗しても、気持ちの立て直しを自分で出来るようになり


そして


本当の意味で自立へと歩んでいけるはずだ。