「県立高校を受験する」


息子はそう宣言した。

その目には、もう涙は無かった。


「ここまで努力してきたから、最後までやりたい。」


息子はそう言った。




学校から、塾から、大きな期待を一身に背負っていたに違いない。


クラスメイトも息子が難関高校へ進学すると思っている。



恐らく


【後戻り出来ない】


そんな気持ちもあっただろう。





その頃の過去問については


第一志望の国立大学附属高校と

記念受験の私立大学附属高校


この2校を中心にやりこんでいて


第二志望の県立高校は時々やる程度だった。



県立高校を受験すると決めた後は、その1校だけに集中すれば良い。



時々やる程度だったその過去問の点数は


正直に言うと

「県立トップ高校も無理かもしれない」

と、思うような点数で


大体6〜7割くらいの得点率だった。



そのため



県立高校受験をやると息子は言ったが、

私は、また、不安になっていた。