県立高校受験まで、あと少しという頃だった。
私は「県立高校受験をやめてもいい」と息子に言ったが
【時すでに遅し】だ。
既に、それまでに4校の受験を終わらせていて
残すところ、あと1校というタイミングで
「やめていいよ」
などと、、、
それまでの努力を水の泡とするような
無意味な声掛けをしてしまった。
息子は私を責める事は言わなかったが
「今なぜ、それを言うんだ?」
そう思っただろう。
言うなら、そのタイミングではなかった。
もっと早い段階で、
遅くても、
日曜特訓に参加する事になった中3の春頃
その時に、
「充分頑張ってるよ」
「そこまで勉強しなくても、高校行けるんだから大丈夫だよ」
と、言ってやれば良かったのだ。
一番時間がなくて
一番勉強が大変だった時に
私は、息子を守ってやれなかったのに。
自分でも分かっていた。
そのタイミングで「やめていい」と言う事自体
実は
悩み、迷っていた。
でも、
《ここが最後のタイミングかもしれない》
そう思って、
息子に責められるかもしれないが
《今、言わないとダメだ》
と、思ったのだ。
「おさえの私立高校に進学しよう」
そう言った時、息子は声を殺して泣いた。
