息子が小学生の頃の通知表は、
お世辞にも【良い】と言えるものではなかった。
『落ち着きがない』
『頑張りましょう』
『丁寧に』
こんな文言が6年間ずっと並んでいた。
夏休み中に保護者と担任での二者面談があったが、私はいつも肩身の狭い想いをしたものだ。
肩身が狭い、、、とは言っても、実際のところ小学生のする事であり、さほど気にしてはいなかったが。
算数の授業で、先生が説明をした後に
「問題を解いてみましょう」
と言って時間を与え様子を見ていると、
息子だけが後を向いて、ずっとお友達とおしゃべりしているという。
話しかけられた児童は先生に言われた問題を解かず、息子と一緒におしゃべりしていたそうだ。
それで息子は、、、と言えば
既に全部の問題を解き終えていたらしい。
先生は「早くやりなさい」と言うつもりでいたのに、息子は解き終わっていたため
「あまりにも早くて驚きました」
と言っていたが、
後ろの子にとっては迷惑でしかないのでやめてくださいね、とやんわりと注意を受けた。
普段の授業中でも勝手に喋るのでやめて下さい、とも言われた。
他の子を指名したのに、その子が答える前に
息子が大きな声で答えてしまうと言うのだ。
先生の間違いも間髪入れずに、訂正してくると。
本人は間違った事をしている自覚は無いらしいが、周りの児童が困っているという事だった。
今で言うと、
《空気が読めない》
と言うとピッタリだろうか。
ノートの字も汚く、自分で自分の書いた文字が読めない、なんて事は日常茶飯時だった。
宿題を提出すると
『丁寧に書きましょう』
『?』
など赤ペンで書かれていたものだ。
いつもそんな調子で、本人に注意しても改善される事はなく、
そのため通知表は良くはなかった。
先生からの心象は悪かったのだろう。
中学校では内申点が大事だと聞いていたので、その点だけはとても心配していた。
