葉酸はビタミンB群の一つであり、特にビタミンB12と共に赤血球の合成に働きます。
細胞分裂の盛んな組織に存在するため、胎児、乳幼児期、成長期の子どもには特に必要な栄養素です。
よって、妊娠中は通常の2倍くらいの摂取を厚労省は推奨しています。
妊娠中の葉酸不足は、神経管閉鎖障害のリスクを高めることもわかっているため、タイミング的にも、妊娠初期に神経管は形成されていくので、早い段階回から不足させないようにすることが大事です。
ただし、ここで気を付けなければいけないのが、前回のブログで取り上げましたビタミンAと同様にその摂取量です。
葉酸を妊娠後期に(30~35週)に1日1,000㎍以上摂ると、小児喘息を発症する確率が25%高まることが報告されています。葉酸をサプリメントから摂取する場合、食品から摂取するよりも吸収がよい構造(モノグルタミン酸型)になっていますので、1,000㎍を容易に摂ることができます。
食品からの摂取量であれば、水溶性であることから熱や水に弱く、調理段階でも相当含有量は減りますので、1,000㎍は到底無理ですので、後期は食品を中心に、サプリメントからは200~300㎍くらいで摂取された方がよいでしょう。
妊娠中は葉酸が特に必要ということで、過剰な摂取になる人も多いみたいです。特に、水溶性ですのでサプリメントでもいくら摂っても大丈夫と誤解してしまうのです。
葉酸は妊娠中に必須な栄養素ですが、妊娠前から欠かさないようにすることが大事です。ビタミンCと一緒に摂るとより効率が上がります。
生まれてくる赤ちゃんの健康状態は、受精の半年前の母親の食べたもので決まるということも覚えておいてほしいものです。
