おおよそですが、ビタミンCの体内保有量が1500mgの場合、使われるのが50mg。というように、4500mgの保有量のある方が使用量(300mg)として大盤振る舞いできるわけで、言い換えると、保有量が少ないと省エネにせざるを得ないということなのです。
その理由は
保有量が300mgを下回ると壊血病になって死に至る
からなのです。
ビタミンCの貯蔵量が少ないと、それこそ生命維持に必要なところまでしか回らないわけです。ですから保有量が少ないと満足できるビタミンC本来の働きが発揮出来ないことになるのです。

病気予防・改善的には、体には「余裕」が重要なポイントになります。普通の生活の中でも、たとえば預金や貯金が多いほど経済的には余裕が生まれ、いざというときにも助かりますので大事に至らないようにすることができます。

体もまったく同じで、例えば肝臓でグリコーゲン(血中血糖量が不足してくると、ブドウ糖になるもの)の貯蔵量が十分か否かで、いざ血糖が下がったときの回復力とか体力の維持に差ができてきます。高齢になるほど若いときに比べ運動時の体力の維持力が衰えてきますが、これもグリコーゲンの保有量の差が大きな原因でもあるのです。

話をビタミンCに戻しますと、「
カスケード理論」からみてもビタミンCの保有量の多さの重要性がその必要量で瞭然です。

その働きの種類の多さから、ビタミンC摂取量は多いに越したことはない」代表とも言えます。

そういう訳で、野菜など食品からしっかりビタミンCを摂り、さらにサプリメントを加えることで、体内保有量は大きく増えていくことでしょう。例えば保有量が多いほど糖尿病の人にとって、インスリンホルモンを分泌する膵臓のβ細胞を増やしてくれたり、予防としてインスリンの省エネ効果を高めたりしてくれる強い味方になります。

また、ビタミンCには非常に臨機応変さがあり、アスコルビナーゼ(アスコルビン酸酸化酵素)が、Lアスコルビン酸(還元型)をデヒドロアスコルビン酸(酸化型)に変化させますが、状況に応じて容易に還元型に戻ります。いずれにしても、体内でほとんど還元型として存在し、調理をしたものでもビタミンCはほとんど減少しませんし、加熱しても減少はそれほどでもありません(ただし、茹で時間が長いほど、溶け出していくので含有量が低下するのは事実)。

ビタミンCがそれこそ余る状態で排泄されるにしても、その通過段階でも大腸がんや胃がんなどの発症原因を抑えたり、膀胱の炎症を抑えたりと、無駄はないと考えていいでしょう。

ビタミンCの個性には惚れ惚れします。


ほんとにビタミンCは欠点を探すほうが難しいということになります。

そこで、
いや、待て!とある専門家が
「ビタミンCの強力な抗酸化作用で発生する過酸化水素が有害性をもたらすじゃないか!」と。

ご心配なく。
ビタミンCによる過酸化水素は
がん細胞には有害
健常細胞には無害

です。
おわり