現時点で、がんに罹患されている方7名の健康・体質改善フォローを行っております。今回は一昨年暮れに「中咽頭がん」と診断された59歳女性の血液検査によるフォロー(見解)を一部ですが紹介します。
・ステージⅣ
・治療選択:手術、抗がん剤、放射線
・昨年9月退院

これまで、定期的血液検査の報告に対して私の見解と各種指導を続けてきました。検査結果は毎回グラフ化して推移を注視します。見解報告は「グラフ」も添付しています。


4月22日、血液検査結果ならびにPET画像診断の報告を受けました。
同24日、見解を述べる前に、ここ1か月で「動機、息切れ、疲労感、めまい、頭痛の有無を確認。回答→「症状無」

血液検査見解)by 三好康介
まず、数値からですが、AST37は、病院の基準では(グラフ上で表している域値はその病院に合わせている)オーバーしていますが、実際は完全基準内です。
γGTに関しても36ですが、40まで基準内と考えるべきです。γGTは、女性の場合、女性ホルモンよって刺激されるので、更年期以降は高くなるのが自然であり、肝臓に関しての心配はないと判断します。また、ALPの数値が昨年の8月から検査項目に記されていませんので、γGTとALPの相関による胆道系疾患罹患度は測れませんが(悪ければγGTと連動してALPも高くなる)、今回のγGTの値とT-BIL、D-BIL(グラフなし)の検査数値から胆管も全く問題ないと言えます。つまり、肝臓への心配は不要ということ。

ASTが少々高めなのは、考えられるとしたら運動効率の悪さが原因です。というのは、ALTに関しては基準域内ですので、ASTとセットで考えた場合に、ASTのみが基準をオーバーしているのは、肝臓以外の原因と考えられるからです。昨年の医学的標準治療によって、体力自体は、手術前に比べて落ちていて、特に筋肉の衰えが間違いなくあるので、治療前よりも強くかつ筋肉を無意識に使っています。よって、骨格筋の非効率性の問題であり、仮にAST数値が結果よりかなり高くても肝臓に問題があるとは考えにくいです。筋肉量と比例するクレアチニンが基準をオーバー(病院の基準では微オーバーの0.9。女性でも実際は1.0まで問題ない)しているのは腎臓に問題がある数値でもない(抗がん剤で機能が低下しているのは事実)ので、筋肉量としても心配するレベルまで至っていないということです。ただ、体温、免疫、ガン細胞栄養吸収阻害のためにも今後、より筋肉量を増やすことは必要です。


また、LDH/ASTで、特に悪性腫瘍度がある程度観測できます。LDH÷AST=「10」を大きく超えると「悪性腫瘍」の可能性も出てきますが、今回も5.7ですので、全く問題視する必要がないと言えます。

赤血球が基準を下回っていますが、HGB(ヘモグロビン)が域の下限に近いとはいえ、とりあえず正常値ですので、がん細胞に対する酸素供給能力としての役割の一部としてはまだ余力ありです。赤血球とHGBはどちらかが基準を下回っていても「貧血」と診断されます。ただ、電解質バランスも良好で、普段の指示通り水分補給をすることで、現時点では貧血という心配は一切ありません。

ASTは前述の通り心配ないレベルですが、高めであることは事実なので、AST高の原因が肝臓でなく赤血球の溶血が原因であることも、MCV,MCH,MCHCのレベルから可能性を疑うことができました。しかし、T-BIL、D-BIL(グラフなし)の正常性から、この問題も消去できます。ただ、赤血球は、がん克服のためには早期に回復することは必要ではあり、溶血性でないと判断できるので次なる対策を考えています。

電解質(Na、K、Cl)のバランスも良好で、この3つの数値は極めて重要で、状態の良さを確信できる心強い数値となっています。

アルブミン値ならびにA/G比は極めて良好で、これも肝臓の状態に問題がない可能性を見極める判断材料の一つになります。

一つだけ気になるのは、リンパ球と好中球の%比です。グラフを参照してください。リンパ球、好中球ともに赤枠内に入ると非常に厄介なのですが、継続が条件なのでPET検査で確認できなかった結果からまず問題視する必要は現時点ではありません。ただ、次回の血液検査では、リンパ球と好中球の%比を注視する必要があります。

PRT・CT検査の医師所見に関して
「診断では「はっきりした再発、転移を認めない」
肝臓の数値から、次月に肝臓の検査

PET・CT所見の見解)by 三好康介
所見での、反応性変化などに関しても医学はあくまでも主観によるところが大きく、通常の科学のような精密性はないので、あまり参考にはなりません。ただ、画像診断での再発・転移が確認できないのは一安心ということには間違いありません。

今後、必要以上にCTなどの検査をすることはお勧めできません(強制誘導ではありません)。医学は、特にガンに関しては、検査結果を出しているだけのことです。がんの場合、結果の良し悪しと病状経過は関係ありません。どうにかして悪性腫瘍を探し出すだけのことです。CTの放射線量も、量的に問題ないレベルとの説明があったかも知れませんが、少なくともそれは健康な状態の人を対象にしているのであって、ガンに罹患した、ましてや医学的標準治療をした人には、その安全性は全く通用しません

以上です。