正常細胞からガン細胞に変わる過程で、細胞内の小器官の中でも唯一、核以外で独立したDNAをもつミトコンドリアの数が減るということは…否定論も多いのですが…次の通りです。

「発がん成分は核DNAよりもミトコンドリアDNAに結合しやすい→ミトコンドリアDNAの突然変異(ミトコンドリアの働きが弱まる)→ガン→結果、ミトコンドリアの数が減少している→エネルギー生産能力が落ちる→ガンの人は体温が低い」

これが、ミトコンドリアとガンの因果関係です。
さらに、ミトコンドリアは防衛されるべき「膜」を持たず、エネルギー発生装置であるがゆえに酸化にさらされている環境であることもミトコンドリアの突然変異によるガン化の可能性を高めています。

加工食品の氾濫(増加)はビタミンB1不足や欠乏を招きます。通常のエネルギー生産過程に必要なビタミンB1が不足すると酸素を使わない解糖系によってエネルギーを生産せざる得なくなります。ガン細胞内のミトコンドリアは解糖系の呼吸酵素で活性するので、ビタミンB1不足でガン細胞を活性化させてしまうということになるのです。
つまりビタミンB1が不足すると解糖系に頼るようになるということです。これが「加工食品過剰→ガン」という因果の可能性の一つとも言えるのです。食品添加物の発がん誘発のみならずビタミンB1の欠乏という原因も考えるべきなのです。

しかし、ここで疑問が生じます。理由は、ミトコンドリアの数が減少しているということは、アポトーシス(ガン細胞の自殺)が成功しているということをまず考えてみてください。さらに分子生物学的理論では、確かに「ミトコンドリアDNAの暗号はミトコンドリア内オンリーで行われる」ということですが、実は、突然変異をしたミトコンドリアと正常なミトコンドリアはドッキングするようになっていてそこで呼吸酵素が活性化している正常ミトコンドリアで合成されている物質が突然変異したミトコンドリアに移動するという仕組みになっているのです。実際に、ガン細胞の呼吸酵素はその活性力が下がっていないという結果も出ているということなのです。

要するに、ガン(正常細胞が突然変異を起こす)になることでミトコンドリアが減少するのではなく、ミトコンドリアの減少・萎縮がガンを誘発するということも考えられるのです。ミトコンドリアは細胞の核内でも多く存在し、それが分子シャペロンの働きによって細胞質内に飛び出し拡散します。そこでエネルギーを生み、熱をを生んでガン細胞の弱点であるヒートショックが起こるわけです。温熱療法のガンに対する有効性は、分子シャペロンの働きをヒートショックプロテイン(熱ストレス蛋白)が代用できるほどのものであることなのです。

よって、低体温がいかにリスクがあるか、温熱効果(療法)がいかにガン対策として有効か、ということも理解できます。

ガン細胞はどんな健康な人でも毎日約5000個発生しているという事実を考えると、後者の理論の方がうなずけますが、前者理論も加工食品の氾濫がガンの増加と一致するという面では食品添加物の直接の害のみならず決して否定することはできません。