「腹八分目」についても触れてみます。八分目で常にストレスを感じたり、社会行動学や心理学でみる付き合いが悪くなったりするストレスはかえって体を悪くします。よく噛んで腹十分目。これが私の持論です。良くないのは、早食い(咀嚼回数が少ない)で腹十~十二分目以上ということです。

腹八分目で物足りなさからイライラするようであればマイナスです。空腹によるイライラは皆さんが思っている以上にストレス対抗ホルモンを分泌していて免疫を下げる一因にもなります。

また動物が摂食しているときと人間が食事をしているときの違いを考えてみてください。動物は社会行動学など関係なく食べ、構造自体から摂食しているときの脳の状態は人間と違うから体内での酵素やホルモンなど様々な働きに大きな違いが出てくるのです。

人間が飲食しているときに働いている脳はその時の視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚が感情とかみ合いながら大脳新皮質と連携して体内で消化やバランスを取ろうとしています。しかし動物、例えば犬とか猫は食べるときに咀嚼と嚥下に集中し人間のように飲食中とか食後の五感の違いから複雑な感情や連携や経路はたどりません。そして犬などは味覚は発達していません。すべておいしいと感じるのは嗅覚からです。ここでも決定的な人間との違いを示しています。

このように人間と動物の様々な違いから動物実験の結果がすべて人間に当てはまるはずがないのです。

もちろん人間も味覚と嗅覚は密接で、鼻呼吸を止めて咀嚼してもあまり味を感じませんから。実際鼻づまりのときの食事は味など感じません。

睡眠も人間と動物ではかなりかけ離れています。ある調査では毎晩熟睡できる人が一番寿命が短いという結果が出ているようです。これも動物で例えると、特にペットを飼っている人はうなずけると思いますが、グーグー寝ていてもちょっとした物音でパっと目を覚まします。これは防衛本能が働くからだと言われています。いつ敵が襲ってくるかもしれないという機能が本能的に備わっているのでしょう。人間も動物です。確かに赤ちゃんや幼児はちょっとした物音でもなかなか目を覚ましません。これはまだ守られているという本能が働いているからでしょう。しかしだんだん成長するにつれて特に高齢になるとちょっとした物音で目を覚ましてしまいます。自己防衛本能の理屈からしたら睡眠状態が悪くなるのも当たり前で加齢とともに推奨睡眠時間も短かくなるのは理にかなっているということです。

しかし、人間と動物は違います。犬など夜中に眠りが浅かったり睡眠が十分でなくても昼間いつでも寝ていますが人間はなかなかそうはいきません。人間と犬とでは睡眠不足の解消の仕方や質も全然異なります。そこが動物を引き合いに出して「動物はこうだから人間も~」で片づけてはいけないということです。