血圧とその個体差に関してはもう20年以上も前から講演などで訴えてきましたが、まだまだ、高血圧→降圧剤が常識であると認識する人が多いのが現状です。

問題にすべきは大きく3つありまして、他の薬にも言えることですが、①降圧剤という手段しか持ちえない②降圧剤で下げ過ぎていることの意識が低い③降圧剤が必要がないのに服用する。

①②③に共通して言えることは、「薬の怖さをあまりにも軽く見すぎている」ということです。特に長期服用のリスクです。降圧剤はその代表と言えるでしょう。

今年4月に「日本人間ドック学会」と「健康保険組合連合会」が発表した健康診断の「新基準」は、各項目で現状基準値から大幅に緩められる内容となり、医学界の猛反発は当然のことながら大きな波紋をよんでいます。

血圧に関しては、現状基準値では「収縮期が~129、拡張期が~84」となっています。これが新基準では、それぞれ「88~147、51~94」となっています。つまり新基準では145-90でも「高血圧」と診断されないということです。私からしたらまだまだという基準ですが。

欧米の基準では、高血圧は年齢でも分けて、例えば60歳は「150以上が高血圧」と診断されます。さらに「降圧剤で140以下に下げる必要はない」と明記されているそうです。

基準値が緩くなるのはイコール病人が減るということになるわけですが、歓迎すべきことは「下げすぎ」が少しは解消されるということです。

160の人が128以下にするのと、148以下にするのでは20も違うわけで、降圧剤による下げすぎは高齢者や特に腎臓機能の低下している人では極めて危険であること、高齢者ではさらに心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなるのです。

認知症患者の殆どが降圧剤の常用者であること、さらには心不全もその人にとって必要とされる血圧が薬の力で無理にさげられることで脳に栄養と酸素が行きづらくなり、心臓も下がった血圧をどうにか上げようとポンプ活動より激しくし、結果、心臓に大きな負担がかかり尚且つ活性酸素を増やすというとんでもないことになっているのです。

加齢とともに薬物代謝酵素の働きは衰えてきます。要するに、血中の薬物の濃度は高止まりの状態を招くということで、副作用の危険はさらに上がるのです。

100%降圧剤を否定するつもりはありません。「必要に応じているかどうか」です。

何度も記してきましたが、私の血圧は常に「175~120」前後です。心配事が過ぎるときや興奮しているときは200を超えているんでしょうね。
優先的に大事なことは血管年齢ですから。日本食による高血圧状態は遺伝性を別にすれば塩分過多でなく、低タンパク食であることも間違いありません。さらに低タンパクでは丈夫な血管も作れません。