昨年、アメリカでのある大規模調査(期間5年以上、対象5万人)では、「極めて医療に対して満足度が高く、医療に高額なお金をかけているグループ」と「医療にはほとんどお金かけず、最も医療費が少ないグループ」で、前者の方が死亡率が26%高いという結果が出ていることをご存知でしょうか。

日本でも「早期発見」などのために毎年定期的に費やすコストに対して、病気予防と健康維持という効果がどれだけ得られているのでしょうか?結果的には、早期発見なんて無駄、意味ない、関心ないなどと言って全く楽天的に生活する人もその死亡率は変わらないどころかむしろ低い結果がいろんなデータとして明らかになっています。

現に、私もこれまで健康な人も含めて多くの病気の人を問診したりアドバイスしてきましたが、上述の結果は否定できません。それどころか、「検診」というもの(検診結果後も含めて)に対して、その有効性や無効性と有害性(放射線量、精神的ストレス、QOL《生活の質》の低下、誤診、個体差無視の設定標準数値など)をプラスマイナスで評価すると確実にマイナス至ると思います。

これを「検診悪」と言います。

欧米では、次々と胃がんや肺がん検診を大規模な各データ結果から無意味として廃止しております。ちなみにメタボ検診は日本オンリーみたいです。もちろんオンリーがいけないことではないのですが、結果として成果が出ていなければ無駄ということになるわけで、メタボにならないように努力した結果、逆に明らかに努力が原因で死亡率が高まれば廃止した方がいいということになります。

公費を使い、医療現場では質の高い(高額機器)ものを用意して、病人や死亡率が増えるのであれば根本的に制度改革を目指さなければいけません

すでにアメリカでは、「コストをかければ質の高い医療が得られる」ということに「No」という答えを出しています。各州ごとにきちんとしたデータ(*)を出しているわけです。

また、医療レベルは欧米の方が数段上にあるということも知っておいてください。日本が医師のスキルレベルも医療機器の充実性でも欧米に劣ってしまう原因として、慣習や制度そのものに問題があるのです。

(*)医療の質のランキングをQIOと呼ばれる24項目のインデックス評価で表し、それに対して、費やされる医療費(メディケア償還額)を求めたもの。