厚生労働省は2011年7月より「ガン、心臓病、脳卒中、糖尿病」に加えて精神疾患を五大疾病の一つと決定しました。患者数では精神疾患が最も多い323万人(2008年厚労省患者調査)ということです。

うつ病は認知症と初期症状が似ていて医師でも勘違いすることがあります。うつ病と認知症では薬はもちろんのこと対処の仕方も異なるので、正確に見分けることは非常に重要です。

最近の研究では、不眠がうつ病、認知症、てんかん発作の誘発因子であることがわかってきました。さらに、高血圧、糖尿病、脂質異常症の誘発も報告されています。

現在の睡眠薬の主流は覚醒中枢抑制剤であるBZ系薬剤。この薬は半減期の長さによって型が分けられています。寝つきが悪い「入眠障害」、一度目が覚めるとなかなか寝付けない「中途覚醒」、予定よりも早く目が覚めてその後眠れない「早期覚醒」、ぐっすり眠った感じがしない「熟眠障害」の4つのタイプに分けられています。処方傾向では、半減期の超短時間型と短時間型が多く、入眠障害と中途覚醒の患者が多いことがわかります。

こういった薬に対して「比較的安全」「安全性が高い」という医師もいますが、安全な薬などありません。作用の弱いものは副作用も弱いが、長期間の服用が必要になり、かえってそちらの方が長期的にはダメージというかマイナスが大きいです。医師に十分な安全性を聞き取ることが大切です。

睡眠には、アラキドン酸、トリプトファン(どのアミノ酸よりも優先してセロトニン合成に働く)、フェニルアラニン、ビタミンB12(メラトニン誘発)などを必要栄養素として挙げます。トリプトファンなどはインスリンの分泌量に比例してセロトニン合成を促進しますので、牛乳などでトリプトファンを摂る場合は少々砂糖を入れると早く眠りの信号が出ます。私はよく受験生に対して受験日前夜にすんなり眠るためにこの方法をアドバイスしています。

うつ病治療薬で主流になっているのが、選択的セロトニン再取り込み阻害薬とセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬です。うつ病は再発リスクが50%~60%と高く、そのリスクを高めるのが残遺症状でその代表が不眠ということです。

うつ病は過剰なストレスが招くことが多いのですが、遺伝子的に見ていくと関連がある遺伝子は第2・8・17染色体に存在しています。葉酸代謝遺伝子も同じです。

その中でもセロトニン輸送体遺伝子がうつ病との関連が深く、その遺伝子のプロモーター領域が短いS型と長いL型がありますが、染色体は各2セットずつあるのでSS型、LS型、LL型となります。長寿者にはLL型が多いと報告されていますが、SS型はストレス度が増すとうつ病になりやすいと言われています。慢性的なストレスで起こるコルチゾールの過剰分泌が脳の海馬の神経細胞に障害を与えていることは認知症との関連としても指摘されています

つまり、私、独自の研究では、ガン患者の認知力低下は、このコルチゾールなど副腎皮質ホルモンがNK細胞にその受容体を持つため、免疫力の低下から認知症とガンの関連も考えられると考えます。しかし、認知症とガンの関連は、やはり活性酸素の原因が有力で、ニューロンの数が減ることでシナプスにある終末ボタンが新しいシナプスを作ろうとかなりのエネルギーを使うので、活性酸素の過剰になりえるとの説であります。つまり、抗酸化栄養素が非常に大事であるということです。

うつ病に対する最新の最も有力な栄養素対策としては、脳内のDLPS(判断、意欲)とへんとう体(不安、恐怖、悲しみ)のバランスが後者に傾くことを原因とみて、このバランスを整えるために必要な栄養素をピックアップします。葉酸はとビタミンB12の相乗効果を生かしながら葉酸、ビタミンB3、鉄、スコポレチン、ゼロニンなどを挙げておきます。緑茶に含まれるテアニンもいいでしょう。終わり