不愉快な試験だった
まず受付のときから気に食わなかった。
受付のバイトらしい学生ふうの女。
愛想のかけらすら感じられなかった。
私はこういうタイプの女が一番嫌いだ。整った顔をしていて、少しもかわいらしいところがない。
「あんたなんか、私の時間を奪う邪魔な虫けらでしかないのよ」とでも言わんばかりの傲慢な表情だ。
かったるい表情でチラチラッと書類に目を通して、事務的な声でたった一言、
「はい、階段から上へお上がり下さい」
てめえ何様のつもりだ。
作り笑いの一つでも見せてみろ。マックの店員を見習え!
試験中、女の試験官が私に話しかけてきた。
「音が気になりますか。大丈夫ですか」
私が両耳を指で塞いでいたからだろう。
ご丁寧にどうも。そうだよ。気になるからこうやって耳を塞いでるんじゃねえか。これは俺なりの試験を受けるときの集中の仕方なんだよ。
大丈夫です、というような素振りを見せてやりすごした。
ほっといてほしい。音が気になるんですって言ったら私の耳から全ての雑音を排除してくれるのか?できないんだろう?だったらこうやって耳を塞ぎながら試験を受けるしか方法がないじゃないか。
そのあとから悪夢が始まった。
試験官らしい男が教室の外の廊下をコソコソ歩いているのがチラチラ視界に入ってきた。
心の中で舌打ちした。
しばらくして、またそいつは視界を横切った。
歩かねえで、誰からも見えない場所でじっとしてればいいんだよ。
もうしばらくして、また横切りやがった。
チラチラチラチラ。チラチラチラチラ。試験に集中するどころじゃない。
両手で横の視界を遮りながら試験を続けた。
目撃しただけでも、全部で9回か10回ぐらいは廊下を横切りやがった。
そのうちそいつは、教室のドアの向こうからジッとこちらを観察し始めた。
何でこっち見てやがるんだよ。
見えねえところでじっとしてろってんだよ。
さらに、よっぽど暇だったのか、靴を脱いで靴下をいじり始めやがった。
何考えてやがんだよ。マジふざけんな。dkぁf;jlふぁd;ぁjkldjkl;sdjkljkl;dfjkl;あsdfjkl;あsdfjkl;あdfjkl;;fjklsdfjkl;あfjkl;だdjkl;jkl
ふざけんな。試験に集中できねえんだよ。
でも、
「外にいる試験官が歩いているのがチラチラ視界に入って集中できません。邪魔なんで見えないところに待機させてください」
なんて言えるわけない。
チラチラチラチラ、チラチラチラチラ
リスニングはリスニングで、さっきの女試験官が、マークシートを塗りつぶす音がカリカリ聞こえてきた。
結果は、おそらくだめだろう。
筆記問題は、あまりよく分からなかった。語彙問題も長文問題も満足のいく回答ができなかった上に、ライティングの残り時間が10分しか残らなかった。
満足のいく文章はとても書くことができなかった。
かろうじて文章の体裁を成しているものを書いたが、字が汚い上に内容が極めて幼稚。同じ言葉の使いまわし。文の量も足りなかった。
リスニングに関しては、もっとひどかった。前半の2つのパートは、私の回答したマークの跡を見ただけでもデキが悪いのが分かる。444、333・・・そんな解答のパターンがあるわけがない。
全体で6割もいけばいいほうだろう。合格の一歩手前どころか、最低でも二歩ぐらいは手前だろう。
教室に誰か入ってくるかこないかを観察するだけだったら、教室のドアとドアの中間ぐらいの受験者の誰からも見えないところらへんで両側を十分観察できるだろ。下の階も見る必要があるってんなら、それに見合った数の試験官を用意しろ。
結果は自己採点してみるまで分からないといえば分からないがおそらく合格の見込みはないだろう。
一応明日インターネットで速報を確認してみよう。