2022年 春彼岸参拝 千鳥ヶ淵戦没者墓苑
3月20日 晴天のなか
千鳥ヶ淵戦没者墓苑にて
〔グアム島で亡くなられた英霊の春の彼岸参拝〕を
執り行いました。
約36名の方が参列してくださいました。
開式の辞
内藤寿美子 副理事長
黙祷
松本平太郎 理事長 挨拶
コロナ禍によって三年もの間グアムへの渡島も閉ざされ、
英霊の慰霊参拝とご遺骨の探索もかなわず、
現地でご支援をいただいている同志の方々にも会えない中、
本日は常に温かいお心をお寄せ頂いています皆様方のご出席を賜り、
例年通りに春の彼岸参拝を開催できますことを、
深く、深く感謝を申し上げる次第です。誠にありがとうございます。
先の大戦から七十七年が経ちました。
しかし私たちはいま、あの時の惨劇を写し絵として
見るかのような残虐極まる光景を連日、目にしています。
去る二月二四日、人々が平和に暮らしているウクライナに向けて
ロシアが突然、大量のミサイル、砲弾を発射して侵攻を開始しました。
その後、ロシア軍による戦闘行為は日を追うごとにエスカレートし、
プーチン大統領は核兵器の使用にも言及して即時停戦を求める
世界の国々を威嚇し、ついには原子力発電所への砲撃という、
あってはならない暴挙に打って出ました。
戦車やミサイルによって多くの家屋や病院から燃え上がる炎の下を
逃げ惑う妊婦や子供、お年寄り、愛する子供が殺され嘆き悲しむ人々の
姿を見るたびに、私が4歳半の時に目にし、恐怖におののいた、
あの東京大空襲の悲惨な情景が、生々しく甦ってきます。
B29戦闘爆撃機からの無差別攻撃を受けて東京は焼け野原と化し、
十万を超す人々の命が奪われました。
あのときと同じ惨状がウクライナの地で繰り広げられていることへの、
激しい怒りと悲しみが、いま私の胸を突き上げています。
二度にわたる世界大戦を経て、世界の国々は戦火による犠牲を
再び繰り返さないという固い信念の下に国連に結集し、
武力による威嚇、行使を原則禁じ、平和的な手段による国際紛争の
解決に努めてきました。
七十数年にわたって営々と築いてきたその国際秩序の基盤を、
一夜にして崩壊させてしまったプーチン大統領による野蛮極まる所業は、
戦争犯罪、人道犯罪として絶対に許されないものです。
まして、ロシアは国連安保理の常任理事国であることを踏まえると、
その罪は計り知れず重いものがあり、戦没者の遺族としての
立場からも厳しく非難し、即時停戦を強く求めるものであります。
先の大戦で、グアム島で亡くなられた英霊約二万人のうち祖国に
帰還できたご遺骨は、わずか五百柱にとどまっています。
家族の幸せを願い、平和を求めて散っていった英霊のご遺骨を、
一日も早くお迎えすると共に、平和な世界の実現に向けて活動を
続けていくことは、戦後世代を生きる私たちの大切な使命であり、
責任でもあります。
我々、戦争遺児の平均年齢も、80歳に達しています。
これからも皆様のお力添えを賜りながら、平和の尊さを次の時代を担う
世代に語り継ぎ、多くの若い人たちがこの活動の輪をさらに広げて
いっていただけることを切に願い、ご出席の皆様方のご健勝を
心よりお祈り申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
二〇二二年三月二十日
NPO法人ピースリング・オブ・グアム・ジャパン 理事長 松本平太郎
顧問 元衆議院議員 土屋 正忠 様 挨拶
千鳥ヶ淵戦没者墓苑 理事長 山崎文夫様 挨拶
衛藤晟一参議院議員秘書 柴原佳史様 挨拶
武蔵野市議会議員 東まり子様 挨拶
NPO法人 JYMA 日本青年遺骨収集団 副理事長 井上達昭様 挨拶
2021年度活動報告 事務局 茅行政書士
ふるさと合唱
フルート演奏 遺族 遠藤香代さん
リード 遺族 吉田聡子さん
献花
献奏 尺八 門傳良男様
閉式の辞 松本誠副理事長