profpelcompnap1981のブログ

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「鶴川の家を買ったのは、昭和十五年で、移ったのは戦争がはじまって直ぐのことであった。
別に疎開の意味はなく、かねてから静かな農村、それも東京からあまり遠くない所に住みたいと
思っていた。現在は町田市になっているが、当時は鶴川村といい、この辺に(少なくともその頃は)
ざらにあった極くふつうの農家である。

 手放すくらいだからひどく荒れており、それから三十年かけて、少しずつ直し、今もまだ直し
つづけている。 もともと住居はそうしたものなので、これでいい、と満足するときはない。
綿密な計画を立てて、設計してみた所で、住んでみれば何かと不自由なことが出て来る。
さりとてあまり便利に、ぬけ目なく作りすぎても、人間が建築に左右されることになり、
生まれつきだらしのない私は、そういう窮屈な生活が嫌いなのである。

 俗にいわれるように、田の字に作ってある農家は、その点都合がいい。いくらでも自由がきくし、
いじくり廻せる。ひと口にいえば、自然の野山のように、無駄が多いのである。


 牛が住んでいた土間を、洋間に直して、居間兼応接間にした。床の間のある座敷が寝室に、
隠居部屋が私の書斎に、蚕室が子供部屋に変った。

 子供達も大人になり、それぞれ家庭を持ったので、今では週末に来て、泊る部屋になっている。
あくまでも、それは今この瞬間のことで、明日はまたどうなるかわからない。

 そういうものが家であり、人間であり、人間の生活であるからだが、原始的な農家は、
私の気ままな暮らしを許してくれる。三十年近くの間、よく堪えてくれたと有がたく思っている。」

                        (「無駄のある家」(『縁あって』白洲正子2010PHP))



ウォーキング仲間が大動脈解離で倒れたのが去年の11月、
心配しましたが、手術なしで無事生還。

ほんとは3週間前一緒ににこの武相荘に出かけたはずが、
あまりの天気の良さに蓼科まで案内してしまいました。
すっかり全快とも言っていいくらいくらい元気、良かったです。

ふたりの愛娘、牧山桂子の「白洲次郎・正子の食卓」、
それを再現したランチをいただきました。

一度見たはずのNHKのドラマ、
改めてじっくり見て、ふたりのお互いを干渉しない生き方に共感でした。

ドラマでは訪ねて来た吉田茂をも仕事優先でぞんざいな対応、
ホントだったかもですね。

鹿児島ゆかりの白洲正子の本は4冊が本棚に、
いまいちど読み返してみます。






友人は松花堂弁当、娘さんはビーフカレー、そしてわたしはビーフシチュー、
とても美味しいランチでした。

帰りは横浜まで足を延ばして山下公園で散策、
楽しい休日を過ごせました。









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