神戸大学 教養原論「情報の世界」講義(大学院工学研究科 森井昌克 教授) -9ページ目

神戸大学 教養原論「情報の世界」講義(大学院工学研究科 森井昌克 教授)

2006年,2007年度,実際に開講された講義のブログです.今年も講義はありませんが,引き続き「仮想的」に書かせて頂きます.非常勤講師や講演の依頼は、メールにて直接、連絡をお願いします。

「ドローン飛ばす」15歳少年を威力業務妨害で逮捕
警視庁は5月21日、インターネット上で「三社祭でドローンを飛ばす」と発言していた横浜市の15歳少年を、威力業務妨害容疑で逮捕しました。発言により警備を強化させるなど、祭りの運営を妨害した疑い。 ..........≪続きを読む≫
まず逮捕という処置は妥当でしょう。確かに威力業務妨害が成立するかは微妙で、裁判によってその真偽が持ち越されそうですが、本人が主張する以上に極めて大きな社会不安を起こしているという意味で逮捕、あるいは未成年ゆえに補導し、保護観察処分にすることは必要であったと考えられます。

一度や二度ではなく、再三、社会不安を煽り、連続的に事件(明らかな迷惑行為)を起こし、今後も確実に同様の行為を行うか、あるいはエスカレートする事が確実ですから、ここで立ち止まらせるには逮捕という手段しかなかったと考えられます。ただ、彼にとって逮捕されたという事実は何も影響がないばかりか、いわゆる燃料にさえなり得ますから(実際、ネット上の一部は彼を煽るでしょう)、今後のさらなる心理面を含めての指導(強制力を持たす事も考えて)が必要となってきます。

次に、「なぜ、逮捕までに至ったのか、その前に何とかならなかったのか」という意見も多いようです。彼の一連の迷惑行為やネット上での動画中継中継を見る限り、保護者も含めてどうにもならなかったのでしょう。事実、親が全く放置状態というわけではないと報道されており、パソコンを取り上げる、お金を渡さない等の処置はしていたようです。迷惑行為がエスカレートする可能性が十分高いこともあり、今までの5件以上にわたる迷惑行為自体、十分に社会不安を煽るものですから逮捕という処置は妥当でしょう。

本人に対するこれからの指導は最も重要ですが、それと同等、あるいはそれ以上にネット上で煽る人間の問題と、何よりも彼の今回の迷惑行為を可能にしたネット配信とその報酬の問題が有ります。一時期、過剰な演出を行うユーチューバーが問題になりましたが、今回の件もそれと無関係では有りません。ドローンは単なる手段(道具)であって、彼の問題はネット上にあるといって過言ではないでしょう。もちろん、ネット自体が問題では有りません。

最後に表題の「ネット子羊」よいう意味は、「羊」の意味も含んでますが、「子羊」としての「生け贄」という意味も含んでいます。詳しくは後日、稿を改めて書きたいと思います。
なかなか良い雰囲気!

Dan Fogelberg 1980 Same Old Lang Syne


そして(これを張るのは3度目?)

Can't smile without You - Barry Manilow
技術系の派遣会社なので、その会社の評価はいろいろだと思いますが、一連のCMはなかなか興味を引きます。 関西ではあまり見かけませんが…

フォーラムエンジニアリング CM(TVCM) エンジニア募集中 ~偉大なる発明篇~
「拘束は不当」 国会近辺のドローン問題で厳重注意された少年、ネット配信で警察を批判
少年は憲法記念館の時計塔を訪れ、その様子をリアルタイムにネット配信。記録映像には、「落ちると危ない」「人が怪我したらまずいよね」と諭す警察官に、「ドローンは法的に規制されているんですか?」「今は関係ないですよね」などと反論する様子が映っています。少年は今月9日、長野県の善光寺で御開帳の最中にドローンを落下させ、警察の指導を受けていました。 ..........≪続きを読む≫
本質は、自身の存在を誇示したいという欲望が根底にあり、それを押さえきれず、そのための手段として、犯罪行為とは言えないまでも、十分に社会的な迷惑行為と類される行動が、自分の周辺に対して、さらに自分の過去、現在、未来に対してどのような影響が及ぶのかも考えられない幼い思考による行為であり、それを許している彼の環境の問題です。

さらに一つ、問題として考えなければならない事は、本人の欲望による行動を阻害しようとする警察に対する、本人の批判はともかく、警察による注意、さらに取り締まりにおける拘束というだけで、警察批判を行う人たちも少なくないということです。今回の事件に関しては警察の対応の問題ではなく、本人の行動の稚拙さです。