STAP細胞騒動とインターネット社会 | 神戸大学 教養原論「情報の世界」講義(大学院工学研究科 森井昌克 教授)

神戸大学 教養原論「情報の世界」講義(大学院工学研究科 森井昌克 教授)

2006年,2007年度,実際に開講された講義のブログです.今年も講義はありませんが,引き続き「仮想的」に書かせて頂きます.非常勤講師や講演の依頼は、メールにて直接、連絡をお願いします。

第26回 STAP細胞とインターネット社会

STAP細胞の話題が世間を賑わしています。STAP細胞とは、言わば人の身体中のどのような組織にも対応出来る万能細胞を簡単な方法で作る出す技術です。あるいは、その技術から作られる細胞自体のことです。再生医療という、人の病気や事故による組織の損傷への有効な対応として期待されています。今年1月末、神戸にある理化学研究所発生・再生科学総合センターがその開発に世界で始めて成功したと発表し、注目されました。しかし、その詳細が発表されるにつれて、疑義が持たれるようになりました。必ずしもSTAP細胞の開発自体について疑義が持たれたのではなく、その論文内容、具体的には論文に掲載されている写真等に疑いが ..........≪続きを読む≫

先の産經新聞の記事:理研を追い込んだ〝ネット捜索隊〟でのコメントを拡大して、その問題点と合わせて、それぞれが意識として持たなければならないことを述べました。