どーした阪神。
ファイナル行ってしもたし。
さて、ようやくの秋の到来に合わせたかのように
ジンジャーベイカーが逝っちゃった。。。
もう順番なんだろうから仕方が無いと思うようにしてるけども
若い頃に夢中になった人たちが次々とこの世から去っていくのは寂しいもんで。
一昨日の晩に訃報を目にして、昨日はずっと彼が関わった音楽で偲んだ。
ちゃんと聴いたのはもう30年ぶりとかかも知れない。
で、クリームはもちろんだが、その後に結成したブラインドフェイスって良かったなぁ、なんて改めて思う。
Blind Faith is...
・Steve Winwood (vo, key, g)
・Eric Clapton (g, vo)
・Ric Grech (b, violin)
・Ginger Baker (ds, per)
スティーヴウィンウッドとクラプトンの融合に、ジンジャーベイカー独特のあのバタバタドラム(アフロビートの影響?)が絡みつくんだけど、程よく力が抜けてるのが今の耳にはちょうど良い。
それを物足りなく感じる人も多かったとは思いますけどね。
そんな "Blind Faith" としてのアルバムは1枚のみ。
Blind Faith (1969)
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Blind Faith
500円
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この有名なカヴァーアートはクラプトン旧知の写真家で、ジャニスやグレイトフルデッドを撮っていたボブサイデマン (Bob Seidemann) の作品。
しかし、少女のトップレスが問題となり、持っている飛行機などから様々な妄想と憶測が生まれ、アメリカ盤ではアート性もインパクトも無いただの集合写真となる。
Blind Faith (US edition)
背景には "The Band" の登場が大きいと思うけど、曲の傾向も目指すベクトルがアメリカ市場に向いていたのは間違い無いでしょうからね。
そして、日本では何故か邦題が「スーパージャイアンツ」とされたのが、大阪で生まれ育ち物心ついた頃からタイガースのキャップを被っていた私には許しがたく、、、
当時は、王、長嶋、全盛期な巨人V9時代真っ只中。
そんなジャイアンツの人気をカブせて、違うバンドのスター同士がくっ付いて1つのバンドになったんだから「スーパージャイアンツ」で良いんじゃね?的な発想だった気がしてならない。
「スーパータイガース」じゃジュリー臭がしてアレだったんだろうけど。笑
さて、そんなアルバムから1曲。
ジンジャーベイカーが作った15分超えの大作 "Do What You Like" ではなく、クラプトンが作った「ブラインドフェイスといえばこの曲」ってくらいに日本ではきっと一番有名な "Presence of the Lord" でもなく、この曲で。
Blind Faith | Can't Find My Way Home (Live at London, Hyde Park,1969)
これでも十分ジンジャーベイカー節がバタバタ轟いてマス。
最初で最期の公式ライブでの一幕。
何せ実質活動期間4ヶ月ですからね。。。
オリジナルはこんな感じ。
Blind Faith | Can't Find My Way Home (1969)
デラックス盤にはエレクトリックverってのが収録されていて、先のライブverはこっちがベースなこともあり、特に後から聴いた人はこのヴァージョンが基本になっている人も多いと思う。
Blind Faith | Can't Find My Way Home (Electric Version, 1969)
昔はエレキverの方が良いと思ってたけれど、今聴くとオリジナルのアコースティックなverの方が遥かに良いと感じたり。
月日の流れってエライもんデス。
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ギター的な話をすると、所謂ドロップDチューニング。
6弦のみ1音下げデス。
それだけで独特の世界観が生まれる。
運指的には、作者のスティーヴウィンウッドが弾き語ってる映像が分かりやすいか。
弾き語り用にアレンジしたんじゃなく、きっとコレがオリジナルのオリジナルな大元なんやろね。
ただこの映像、声の調子かKeyが1音下がってマス。
運指はそのままなので、チューニングが1音落ちている。
ドロップDな上に1音下げで、6弦から C-G-C-F-A-D デス。
ちなみに、冒頭のライブ映像をはじめ半音下げで演る場合が多い。
Steve Winwood | Can't Find My Way Home (Acoustic Solo)
せっかくなんで、この弾き語りを元に採ると、、、って、見たまんまだけど。
*Drop D tune
[Intro]
| G | 2/4 F#m7 - Em7 | D |
| G F#m7 - Em7 | D | G F#m7 - Em7 | D |
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
[A]
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
[B]
| G | A7sus4 A7 | D | Em7* |
| G F#m7 - Em7 | D |
[Interlude]
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
[A]
[B]
[Interlude 2]
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
[Outro]
| Cadd9 G/B | G6/Bb D/A | G/F* G6* | D |
| G/F* G6* | D | G/F* G6* | D |
| G/F* G6* | D |
*Drop D
G= 5x000x, 5x0033
F#m7= 4x222x
Em7= 2x000x
D= 000232
Cadd9= x32030
G/B= x20033
G6/Bb= x10030
D/A= x00232
G/F*= 3x003x
G6*= 5x0000
A7sus4= x02030
A7= x02020
Em7*= 2x2030
とはいえ、、、
レギュラーチューニングでも普通に出来マス。^^
↑を元に単純にベタに弾けば良い。
ただ、この独特の味は失くなりますけどね。
[A]
| Cadd9 G/B | G/Bb D/A | F G | D |...
[B]
| G | A7sus4 A7 | D | Em7 |
| G F#m7 - Em7 | D |
みたいな。
現にクラプトンをはじめ、多くのカヴァーはそんな感じ。
ちなみに私がレギュラーチューニングで弾く際は、F→Gな部分はその前からの流れでベース音だけがそのまま動く、オール分数な解釈で弾くでしょうねぇ。(あくまで今の気分)
つまり、「xxx033」というG-D-G(1度と5度)は固定のまま、ベース音だけがC→B→Bb→A→F→G→Dと動くイメージ。(4つめの「A」と最後の「D」だけはDになるけど、それもsusってまた良しって感じで使い分ける。)
| G/C G/B | G/Bb D/A | G/F G/G | D/D |...
って感じ。
*G/G, D/Dってのはイメージを表しているだけで、単にG, Dですよ、念のため。
でも、そこの1弦をオープンにして、Gから見た6th, Dから見た9thにしたりは気分でするかもね。
そそ、Cadd9で1弦オープンな「E」を入れたくなったり、ストロークで弾きたくなったら「x32033」ってするやろし、G/Bbなところも1弦オープンにしてG6/Bbとした方が気持ち良いし、、、なんて、使い分けるとは思いますケド。
さらに、Bメロも基本同じく
| G | A7sus4 | D | Em7 |
| G D/F# - Em7 | D |
つまり、、、
「2弦3Fな「D」の音は、1曲通してずーっと押さえっぱなしの固定。」
少し前にCharさんの曲を元にネタにした分母が固定で分子が動くパターンの真逆で、分子が固定で分母が動いて展開する典型的パターン。
そんなのも一つの解釈。
なのに何故わざわざDrop-Dにしたのか?
なんて考えると、やっぱりLow-Dを使った「D」やろね。
G→F#→Eと来て、→Dに行く際にそのまま低いDに行きたくなるのは分かる。
漏れなく滲み出る独特のケルト風味はDrop-Dならではやしね。
そんな感じで、後から狙ってDrop-Dにしたのか?
そもそも、Drop-Dに施したギターを弾いていて生まれた曲なのか?
卵が先か鶏が先か。^^
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解散後ソロになりデレク&ドミノスを結成し、解散し、またソロになったクラプトンがライブでこの曲と"Presence of the Lord" は引き続き演っていて、1975年にリリースしたライブ盤 "E.C. Was Here" に収録されてたりします。
レイラ流れでこの辺からクラプトンに入ってる人も多く、この曲がクラプトンの曲だと思い込んでいる人も多い。
ちなみに、ヴォーカルは "Yvonne Elliman" をフューチャー。
Eric Clapton | Can't Find My Way Home (from the Live Album "E.C. Was Here" 1975)
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E.C. Was Here
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未だにライブで演ってるようで、近頃はベースのネーザンイーストに歌わせてるみたい。もちろんドラムはスティーヴガッド。^^
Eric Clapton | Can't Find My Way Home (Live at "Slowhand at 70 Tour" in London, Royal Albert Hall, 2015)
スティーヴウィンウッドも同じく未だに欠かせないナンバーとして演り続けている。
Steve Winwood | Can't Find My Way Home (Live at Rotterdam, Holland "North Sea Jazz Festival 2013")
2007年にはイリノイ州で催されたクロスロードギターフェスティバルで、そんな二人が共演。
デレクトラックスくんも居るけど。
Steve Winwood and Eric Clapton | Can't Find My Way Home (Live at Crossroads Guitar Festival 2007)
翌2008年には「Eric Clapton and Steve Winwood」として、NYC、マジソンスクエアガーデンで3日間のショーを行い、それを収めた映像も販売された。
ジミヘンの曲を取り入れてるのがまたアレやね。
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さらに、翌2009年に北米ツアーを回り、2010年にはヨーロッパツアーを開始。
そして2011年5月にホーム凱旋。ロンドン(ロイヤルアルバートホール)で5公演を行い、11-12月には日本で15公演を行った。
もうお腹いっぱい。笑
なんて、1曲に絞って深掘りし出すと、選んだ曲がコレだからジンジャーベイカーからは離れていっちゃったけど、あなたが叩いた曲は永遠に不滅ですってことで、あの時、あのプレイ、あのインパクトがあってこそ。
特にインタールードな繋ぎの部分はジンジャーベイカーならではではないですかね。
クリームの "White Room" での5拍子も然りで。
RIP. Ginger Baker... RIP. Ric Grech...
感謝と共にご冥福をお祈りいたします。m(_ _)m
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PS.
Charさんが、"Presence of the Lord" と "上を向いて歩こう" をマッシュアップしたネタを演ってた事を思い出した。笑
Char | "Presence of the Lord" 〜 "上を向いて歩こう" (Live at 大阪, いずみホール, Nov/23/2017)