これがまた謎の多いギターなんですが、、、
「Fender Esprit」ってご存知です?

通称「Robben Ford Model」と言われているモノです。

Fender製Gibsonとでもいいましょうか。
アーチトップに2ハム、セットネック、スプルーストップにアルダーバック、セミホローなチェンバーボディ。
335等のセミアコに比べ小振りなボディにローラーブリッジ。。。
つまり、Fenderのイメージは全くないギターです。
あ、バックだけはコンターが施されフェンダーといえば、フェンダーかもw

始まりは80年代。
Fender Japan(フジゲン)がこのEspritを輸出モデルとして出荷。

それを気に入ったロベン・フォードが使い始め、彼の人気と共に日本でも話題になった。
彼の80年代中頃から90年代に掛けてのメインギターとして露出され、ちょうどフェンダーもカスタムショップ立ち上げと相まって本家カスタムショップでも扱うようになる。
私がこのギターを知ったのも、ちょうどその頃。
実際、彼のライブで目の当たりにし、ハードロック一本やりだった私がダンブルと共にそのサウンドに打ちのめされたのを覚えてます。
当時カスタムショップマスタービルダーの「ジーン・ベイカー」が深くこのモデルに関わり、彼の抜けた後当時アシスタントだった「グレッグ・フェスラー」が引き継ぐ。
グレッグ・フェスラーのプロフィールには、ロベン・フォードモデル専任ビルダーとなってから約4年というスピードでマスタービルダーの称号を得たなんて旨が記されてます。
カスタムショップのモノは、スプルーストップとメイプルトップの両タイプがあり、バックはマホガニーやアルダー。
また、セミホローとソリッドの両方あったり、ネックもメイプルだったりマホガニーだったり、ブリッジはファインチューナー付きのローラーだったりストップテイルだったり、、、
仕様が固まっていないのか、オーダーメイドなのか、材を含めて様々な仕様が存在してるように感じますが、基本は3種類のようデス。
・ウルトラFM(フレイムメイプルトップのチェンバーボディ)
・ウルトラSP(スプルーストップのチェンバーボディ)
・エリートFM(フレイムメイプルトップ/マホガニーバックのソリッドボディ)


現在ではカスタムショップも受注生産では受け付けるらしいが、レギュラーラインは生産終了。
注文すると、必然的にグレッグ・フェスラーのマスビルとなります。
ん?彼が居なくなったらどうなるのかしらん?・・・。(^_^;)
因に、これまでグレッグ・フェスラーが制作したこのモデルは約330本とインタビューで答えてます。
他、初期のジーン・ベイカーが22本程度。あと、今やマスビルのデニス・ガルスカがアシスタントをしていた時に25~30本仕上げているとの事で、計400本弱はカスタムショップのモノが出回ってるって計算になりますか。
で、このインタビュー時でも5本程度バックオーダーを抱えているとの事でしたので、随時注文は入っているようです。
いや、いくらなんでもマスビルはとてもとても、、、と、お嘆きのアナタ。
何故か現在は、スクワイアブランドで「Squier Master Series Esprit」として展開してまして、、、
こんな価格で出ています。(笑)
http://www.gknavi.com/index.cgi?mode=detail&id=1608

買いそう、、、オレ。(笑)
そういえば、ジーン・ベイカーはギブソンカスタムショップのマスタービルダーも勤め、自身の工房を設立しては閉め、現在はb3だったか?新たなブランドを立ち上げてますが、、、
「Baker Guitars」時代に、PRSに追い付け追い越せでロベン・フォードモデルを再び作り、看板頭に仕立てるも失敗。。。
とはいえ、あのジーン・ベイカーが再び作ったと言う事で、マニアの間で話題になってました。

PCIのインタビューで、ロベン・フォードとジーン・ベイカーによる製作過程でのやりとりがありましたのでリンクさせていただきます。
http://www.prosoundcommunications.com/interviews/roben_baker/index.html

それにしても、珍しいモデルだけに未だ一部の層では絶大なる人気があり、数が少なくまた滅多に手放さない為かJAPANモデルをはじめ中古相場は比較的高いですネ。
カスタムショップのモノも、当然ながらジーン・ベイカー製作のモノが少なく高値が付いているようです。
ベイカーギターも一定期間だけでしたので流通量が少なく同じくですネ。
ただ、一部での人気ですので、ビックリする程の価格でもないのが微妙なところw
そうそう、個人の解説サイトも結構出てきます。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~a-akagi/robben.htm
しかし、もう1説ありまして、、、
60年代からギターリペアマンとしての仕事を確立させたパイオニア「ジョン・カラザース」が深く絡んでいるって話。
1983年に基本となる設計を「ロベン・フォード」と「ジョン・カラザース」、当時フェンダーのマーケティング担当でクラプトンモデルを企画し成功させた「ダン・スミス」とで行った。
なんて、ロベン・フォード本人がインタビューで語ってます。
で、Fender Eriteとして売り込むも誰も見向きもしてくれず大失敗。発売後半年と経たずに廃盤。
しかし、彼の人気と共にFenderに問い合わせが相次ぎ廃盤から4年後に再発となった。
との説。
単純にフジゲンが廃盤と同時にライセンスを買っただけかも知れませんけどネ。(^_^;)
プロトタイプが完成・USAにて発売→半年経たずに廃盤→ダン・スミスがフジゲンへ話を持ちかける→契約成立→フェンダー・ジャパンで生産→遅れた反響→契約上4年後にUSAがカスタムショップにて再発売。
私の勝手な推測ですが、そんな流れの方が納得出来ます。
実際、ロベン・フォード自身もプロトタイプを使い切った後は、ジャパンのモノを使用していたみたいですし。
そして、恐らく日本人の方が発注を入れるんでしょう。
ジョン・カラザースって方は、超裏方の人ですが、彼が関わったプロジェクトは数えきれません。
ノミの時代に自ら開発した機機工具を用い、今のギター製作のスタンダートを作ったとさえ言われる方。
当然メーカーもほっておく訳は無く、様々なギター開発に参加したとも言われます。
フェンダー、マーチン等、ソリッドやアコースティック問わず。
そして、日本製のヤマハやイバニーズの箱モノを、サンタナ、ジョー・パスモデルやリトナー、パット・メセニー、ジョン・スコモデル等々を通しアメリカにおける地位を確立させる。
また、EMGの開発にも大きく貢献したとか。
古き良き部分と新しい技術を、上手く融合させる事が得意な印象があります。
近年のDavid T. Walkerのギターを見ても、その独自性を感じますネ。
と、そんな彼率いる「Carruthers Guitars」ですが、、、
確かに、ロベン・フォードモデルと似たモデルが存在しますw
あ、今から思えば、って、これは勝手な想像ですが、、、
当時フジゲンでこのギターを作っていたのは、今や「SUGI Musical Instruments」を率いる「杉本 眞」氏だったかも知れませんネ。
詳しくご存知の方がおられましたら、教えてください。
そういえば、ロベン・フォードのリーダーアルバムって、ジャケットにその時々のギターが写されてまして、、、
'79年の「Inside Story
'88年の「Talk to Your Daughter

'95年の「Handful of Blues

間に、1960テレキャスターや1954レスポールを挟みつつも、、、
2003年の「Keep on Runnin'

で、2007年には「Truth

以来、ロベン・フォード自身は音の趣向が変わったのか、このRobben Ford Modelをライブでも殆ど使わなくなり、我々が目にする事もなくなりました。
当時から使用してましたが、未だずっと変わらず使い続けているのは、60年ブロンドのテレキャスターですネ。
よほど気に入ってるんでしょう。

私自身も今となっては近年の彼の音の方が好みなんですが、、、
あの頃、生で聴いたあの音は極上の音やってんなぁ~。
一体何だったんでしょ。
以下、このギターをメインで使用していた頃ですから、、、20年程前の映像ですかネ。
ご参考まで。
今聴くと時代を感じますが、エフェクトが多いですよネ、、、今はもっとドライでガツンです。
コレはTVを撮ってるのか?w ですが、この時代の彼らしさが出ている映像デス。
マストですナ。しかし、ロベンちゃんも逆さストラップなのネ。(笑)
衣装と曲のアレンジから察するに、この頃ですネ。私が初めて生で観たのは。
音色のセッティングも違いますネ。
90年かぁ、想い出すなぁ、、、
このライブの為だけに、夜行バスに乗って新宿ルミネまで行きましたよ。^^
偶然見つけましたが、何故か?Tubeの春畑氏とバトル。(笑)
原曲はサブタイトルに「for Jimmie & Stevie」なんて記された、SRV没後に発表された彼のトリビュートです。
最後に例の'60Teleだと思いますが、バラードを。
映像は無視してください。。。(-_-;)
と、何かツラツラ書いてしまい、何が言いたかったのかスッカリ忘れてしまったのですが・・・(^_^;)
こんなに様々なビルダーが絡み合うギターってのも珍しいんじゃないでしょうか。
しかも、商業的に相次ぐ失敗、挙句、スクワイアという。。。
何だか今更ながら、1本のギターで複雑な時代を垣間見れたひとときでした。