イエス・キリストを通して〜東京リビングストーン教会〜

東京リビングストーン教会礼拝説教
イエス・キリストを通して


私達は神の家になり、更には祭司としての使命を通して、神に喜ばれる霊的ないけにえを捧げることができます。どのようにしてでしょうか？それは『イエス・キリストを通して』です。「イエス・キリストを通して」という言葉が大切です。なぜなら、クリスチャンの全ての歩みは、キリストから始まり、キリストを通して、キリストのために捧げられるものだからです。かつて、アメリカのリンカーン大統領はこのように演説しました。「人民の、人民による、人民のための政治」英語では、「Government of the people, by the people, for the people」クリスチャンの信仰生活は何でしょうか？「キリストから始まり、キリストを通して、キリストのために」捧げられます。つまり英語では「From Christ, through Christ and for Christ」です。

最初に、全てはキリストから始まります。まず、神が私達を愛して下さらなければ、私達は決して救われませんでした。私達が救いを求めたのではありません。私達が神を愛したのではありません。神が私達を愛し、私達を求めて下さったのです。それゆえに、全ての救いの物語は神から始まりました。

次に、全てはキリストを通して成し遂げられました。私達は救いに関して、少しでも神の手助けをすることができたでしょうか？一つもありません。私達に与えられる全ての祝福と良きものは、ただ神の恵みから来たものです。祝福は私達人間の努力により勝ち取るものではありません。全てを成し遂げて下さったキリストの業を通して、信仰を通して与えられます。私達はただ神の偉大な業を信じるだけです。それゆえに、イエスは神の業を行うにはどうすれば良いと答えたのでしょうか？「神がお遣わしになった物を信じる事、それが神の業である（ヨハネ6:29）」と言いました。ゆえに、全ての祝福は、キリストを通して成し遂げられること、私達はそれを信仰をもって受け取ることのできる恵みに感謝しましょう。

三つ目に、全てはキリストのために捧げられます。救いは神から始まり、キリストを通して成し遂げられました。しかし、その与えられた神の恵みと祝福を、私達自身のために用いたとしたらどうでしょうか？それは恐ろしいことです。しかし、実に多くの場合、私達は神から始まり、キリストのみを通して与えられた恵みを、自分の利益と、自分の栄光のために利用しているのです。5節には、神に喜ばれる霊的ないけにえを、イエス・キリストを通して献げなさい。とあります。ただ霊的ないけにえをささげるのではありません。キリストを通してです。私達は霊的な祭司として、私達の全ての生活の言葉と行動が、神に捧げるものです。

教会での奉仕や、あらゆる福音宣教の働きはもちろんです。学校での勉強、会社での仕事、家庭での家事や子供の世話、全てが、神に対する礼拝です。神の栄光のために行う全てが、神への奉仕です。それが祭司としての役割であります。私達は小さな生きた石、リビングストーンとして何を心に留めるべきでしょうか？私達は生活の全ての言葉と行いを、キリストの力により、キリストへの信仰を通して、キリストの栄光のために捧げる私達になりましょう。

決して失望しない


私達は生ける石であるイエス・キリストを信じる者として、決して失望することはありません。6節～8節をお読みしましょう。

2:6聖書にこう書いてあるからです。「見よ、わたしは、選ばれた尊いかなめ石を、／シオンに置く。これを信じる者は、決して失望することはない。」 2:7従って、この石は、信じているあなたがたには掛けがえのないものですが、信じない者たちにとっては、／「家を建てる者の捨てた石、／これが隅の親石となった」のであり、 2:8また、／「つまずきの石、／妨げの岩」なのです。彼らは御言葉を信じないのでつまずくのですが、実は、そうなるように以前から定められているのです。 

7節には、イエスが信じる者にとっては掛け替えのない、尊い石であることを言いながら、同時に信じない者にとっても、隅の親石となったことを語っています。ここでいう家を建てる者とは誰でしょうか？ユダヤ人たちです。アブラハムの子孫であり、イスラエルという神の民であり、神の栄光を表すために神から選ばれ、愛されたユダヤ人たちです。神の国は彼らを通して実現すべきでした。しかし、ユダヤ人たちは、真のメシアを受け入れることができませんでした。それで十字架に付けて殺しました。しかし、聖書が語るのは、神はこのような神に背く者、神に敵対する者たちを通しても神の救いの業を成し遂げられたということです。

ＣＳルイスはこのように言いました。

私たちは、いずれにしても結果として神に用いられる。信じる者も信じない者も用いられる。しかし、イスカリオテのユダのように用いられるのと、使徒ヨハネのように用いられるのは大きく違います。

確かにそうです。ユダはその不信仰によりイエスを裏切り、敵対者に売り渡しました。彼は確かに神に敵対したでしょう。しかし、その敵意と裏切りさえも神は用いて、イエスの十字架の救いの為に用いたのです。ユダヤの宗教指導者たちの霊的な盲目さ、ローマ兵士たちの残酷さもまた、イエスの十字架の救いを完成させるために用いられたのです。神はこの世の良い者も悪い者も共に用いて、救いを成し遂げました。よって、ＣＳルイスのいうように、

全ての人間は、何らかの形で神に用いられるのです。

ましてや、私達はイエスによって救われた者であるので、神の栄光のために用いられるのは当然のことであります。そえゆえに、私達は喜ぶことができます。私達の救いは確かなものであること、そして、私達は時として失敗や、不従順もあるでしょう。私達の弱さや足りなさが神の栄光に傷をつけることがあるかもしれません。

しかし、神は私達人間の弱さや失敗、罪を通してさえも、神は偉大な救いの御業を行うことができることを表しました。

使徒ペテロの失敗と成功


ペテロは偉大な使徒として用いられました。しかし、彼はどれほど大きな失敗をしたのでしょうか？

3回、イエスを否定しました。しかし、今やその失敗は全世界のクリスチャンに対して、大きな励ましと慰めになっています。ペテロは普通の人間であることが証明されました。私達と同じ弱い人間であることを示しています。それにも関わらず、神の恵みにより彼は回復され、大きく用いられました。ペテロ自身にとっては、思い出したくない失敗かもしれません。しかし、全てのクリスチャンにとって、それは思い出すべき神の恵みです。神は弱い者を用いられます。ペテロだから用いられたのではなく、ペテロでさえも用いられました。一個人の失敗は、時に多くのクリスチャンを生かす成功へと変化します。

それは二千年前の出来事だけでなく、今を生きる私達を通してもまた、成し遂げて下さることを期待することができます。神は私達が完全で、有能だから用いるのではありません。

神は私達の不完全さ、未熟さ、無能さをも用いて、ご自分の業に用いることができると信じましょう。

神は偉大なその御手により、弱さから強さを生み出し、未熟さから成熟を生み出し、失敗からも成功を生み出すことができると信じましょう。なぜなら、主はそれができるお方であることを十字架を通して示されました。

神はご自分の独り子イエスという最も大切な存在の死を通しても、全ての救われるべき人類の救いを成し遂げたからであります。そのようにして、私達は私達が何か有能で、立派な存在だからではなく、ただ神が憐れみ深い、恵み深いからであるがゆえに、私達を持ちいて、御業をお子なって下さることをますます信じる者になりましょう。

このような私達は、この偉大な神の御業を広く、伝えるために用いられるものになりましょう。9節を一緒によみましょう。

2:9しかし、あなたがたは、選ばれた民、王の系統を引く祭司、聖なる国民、神のものとなった民です。それは、あなたがたを暗闇の中から驚くべき光の中へと招き入れてくださった方の力ある業を、あなたがたが広く伝えるためなのです。 

私達は選ばれた民、王の系統を引く祭司、聖なる国民である。私達の故ではなく、キリストのゆえに、私達をそのような者にして下さいました。だからこそ、主の選びと導きと守りを確信しつつ、神の救いの業を世に広く伝える者になりましょう。そのキリストは1章20節にあるように、私達のために現れて下さった救い主です。そのキリストに信仰と希望がかかっています。どうか、そのような福音の真理、イエス・キリストを通して、1章22節にあるように、魂を清め、兄弟愛を抱き、清い心で深く愛し合う東京リビングストーン教会になることを願います。そのような一つ一つの霊的な家として、祭司として、キリストを通して生ける神への礼拝を捧げてい行く中で、主が全ての道を切り開いて下さることを信じて前に進む東京リビングストーン教会になることを願います。

1:20キリストは、天地創造の前からあらかじめ知られていましたが、この終わりの時代に、あなたがたのために現れてくださいました。1:21 あなたがたは、キリストを死者の中から復活させて栄光をお与えになった神を、キリストによって信じています。従って、あなたがたの信仰と希望とは神にかかっているのです。 1:22あなたがたは、真理を受け入れて、魂を清め、偽りのない兄弟愛を抱くようになったのですから、清い心で深く愛し合いなさい。


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