東京リビングストーン教会礼拝説教
主題 小さな所から始まる神の業


私は塩野七生さんの書いた小説「ローマ人の物語」を読んで、ローマの歴史を詳しく知るようになりまいた。たしかにアウグストゥスはローマ史上で最も偉大な人物だと思います。彼こそが、世界に平和をもたらしたように思えます。世界の全ての人々が30代の青年であるアウグストゥスに注目しました。彼が衰えていたローマ共和国のシステムを新しくし、ローマ帝国のシステムを造り、世界を支配しました。当時、地中海には海賊が力を奮いました、ヨーロッパでは野蛮人であるゲルマン人が攻め込んでいました。彼らの攻撃を徹底的に退ける軍事システムを造り出しました。それは『パクス・ロマーナ(ローマによる平和)』と呼ばれました。実際的に世界に平和をもたらしたのです。そのような時代に、ローマ世界のはるか片隅で、しかもベツレヘムという小さな町で、馬小屋で赤ちゃんが生まれました。彼が「神の子」であるとは、誰が信じるでしょうか?

神の子は、何の疑問もなくアウグストゥスです。彼が世界で最も力があり、実際に平和をもたらしたのです。その時代にイエス様が生まれたということを、本当に不思議に思います。これは神のユーモアであり、人間の考えは神の考えとどれほど異なるのかということを示しています。私達はこのような時代の中で生まれたイエス様を見ながら、何を考えるでしょうか?

神様の働きは小さい所から始まる、ということです。イエス様の誕生はあまりにも目立たない、小さなものでした。誰も飼い葉おけで寝ている小さな赤ちゃんに気を留めませんでした。イエス様は言われました。

マタイ13:32イエスは、別のたとえを持ち出して、彼らに言われた。「天の国はからし種に似ている。人がこれを取って畑に蒔けば、 13:32どんな種よりも小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」 

イエス様こそ、真のからし種です。
最初は誰も注目しませんでした。しかし、二千年後、世界中の人々がクリスマスを祝うようになりました。神の働きはこのようなものです。それは私達にも同様に言えます。イエス様は私達の心に撒かれた種です。それは最初は目立たないかもしれません。しかし、それは必ず大きくなります。私達の心の中でイエス様はどれ位大きな存在でしょうか?最初は目立たないかもしれません。時には自分の生活があまりにも聖書から離れていて、絶望し、落胆することもあるかもしれません。

しかし、私達の心にすでに種は撒かれています。イエス様が私達の心の中におられるなら、それは必ず大きくなることを信じましょう。それは教会にも言えます。東京リビングストーン教会は日本の地にまかれたからし種です。それは最初は目立たず小さなものかもしれません。しかし、主が共におられるなら、それは必ず大きくなると信じます。クリスマスの喜びは何でしょうか?イエス様は二千年前にベツレヘムに生まれました。それはこの世界に撒かれた最初の天の国のからし種です。それは今や世界を包んでいます。

同じように、私達も、この教会も、天の国のからし種であることを信じましょう。自分の中に力があるのではなく、自分の中に、そして教会の中におられるイエス様に力があることを信じましょう。今日からもまた、主の素晴らしい働きが私達を通して、教会を通して始まることを信じます。

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