以前は日本のアニメ『エヴァンゲリオン』に聖書の言葉がよく使われていると話しましたが、ハリウッドの映画『マトリクス』はどうでしょうか?キアヌ・リーブス主演で大ヒットした映画ですが、ここにも多くの聖書のテーマが出てきます。

1.主人公ネオは「約束された救世主」である。
   物語の世界は機械に支配された世界、人間は機械に繋がれたまま、死ぬまで夢を見させられたまま、機械から体内電力を吸収され続けて生きている恐ろしい世界。このような機械の奴隷状態と死の支配から解放する為に来るべき、預言された救い主がネオである。
これは、人間を罪の支配から解放する為に預言通りに来られた救い主キリストと重なる。

2.この世界は機械に支配されている。
  彼等には自由がなく、一生機械に繋がれたままである。しかし、限られた人々だけがこの機械の束縛から解放され、プラグに繋がれないまま自由な世界(と言っても地下世界であるが)に生きている。この機械に支配されない世界はZION(ザイオン)と呼ばれている

聖書が語る世界観は何だろうか?人間は罪を犯して、罪に束縛された不自由な人生を送っている。そこには永遠の希望がない。しかし、救い主きりへの信仰により救われ、罪の支配から解放された神の国、天国に入ることになる。罪に支配されない天国、神の都、天のエルサレムをZION(日本語発音でシオン)と呼ぶ

3.預言された救世主ネオは一度死ぬが、復活して敵を倒す
主人公ネオはエージェントスミスの攻撃により一度死ぬ。しかし再び復活し、以前にも増して圧倒的な力でエージェントを倒して、第1話は終わる。

キリストは十字架に釘付けられて死ぬが、3日目に復活する。復活はキリストが永遠の力ある神、主であることの証明であり、復活により罪と死に打ち勝ったことを意味する

いかがでしょうか?「預言された救世主」「支配された世界と解放への希望」「復活による勝利」全てキリスト教の概念です。
聖書を知ると、ハリウッド映画に対する思想的な流れを良く読み取ることができるのです。
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