美生柑

夕方、松島病院へ。

車を降りて、玄関へ…と、目の前に、段ボールを抱えた若い男性が

『あ、あの…すみません』

道でも訊きたいのかな？
『はい？』

『あの…ぼく、フルーツの路上販売してるんですが』

『……はい？』

『あの…いかがですか？』

『………はい？？』

『美生柑っていうんです』

『あ…聞いたことあるような』

『ホントですか、嬉しいなぁ』

ごそごそ



青年が取り出したのは、一見グレープフルーツのような、でもめちゃめちゃ香りのいい柑橘で

結局、ポケットの有り金723円をはたいて、３ついただきました

家で食べてみると、グレープフルーツの爽やかさとわずかな苦みはそのままに、甘味と薫りをぐーっと引き出したような素晴らしい味

フルーツの押し売り(笑)も初めてで、なんかとても楽しい気分です