
前回
は「コロコロ便」について話しましたが。
このほか、『腸が動いていないタイミングで排便しようとするので、イキミで肛門付近の便だけを出しても、あとからまた便が降りてくる』『腸がバラバラな動きをするために、便が肛門にまとまって降りてこない』を挙げてます。
腸がバラバラな動きをするというのは、前回のコロコロ便とほぼ重なっていて、腸のリラックス神経とストレス神経のバランスがとれずに起こる現象と考えていいでしょう。ですから対処法も規則正しい生活習慣が基本となります。
もうひとつの、「腸が動いていないタイミングで排便を行っている」ということについてですが。
便秘の治療でよく、「朝冷たい水を飲むとよい」というのがありますね
朝食を摂るのもそうですけど、朝に胃の中にものを入れると「胃結腸反射」という反射が起こり、大蠕動を起こします。
実はこの運動は、昼や夜にも起こるんですが。
面白い実験報告があります。
大腸に圧力センサーを24時間(だったと思う)留置して、その波形を調べるということをやった先生がいらっしゃるんですね
で、その結果、「大蠕動は、過敏性腸症候群や慢性便秘の人でもかなり起こっている」ことと、「朝の時間・朝食後が一番大きな蠕動運動が起こる」ということが分ったそうなのです。
つまり。
十分な量の朝食を食べてしばらくすると、大腸は大蠕動を起こしているということなのです。
しかし、この時間に運悪くトイレに入れなかったり、無視してトイレに行かなかったりを繰り返すと、大蠕動を感じにくくなったり、蠕動運動自体が弱まったりする可能性があるということなのです。
また、朝食を食べない人は、せっかくのこの大蠕動が起こりやすい時間を逃してしまっているということにもなります。
ですから、そういう意味でも、排便がうまくいかない人や便秘の人は、きちんと十分な量の朝食を摂る事が、とおっても大切なのですね
