さて。肛門科的にこの問題を分析するならばひらめき電球

まず、便の太さを決めるのは、『便の硬さ』と『肛門の拡がりやすさ』が主です。

一般に、『便は、硬いと太くなり、軟らかいと細くなる』という法則があります。

だれでも、便が固まって太くなっちゃって、出し始めにかなりいきまなきゃいけなかったりあせる
逆に、細くて軟らかい便がにょろにょろ出たりといった経験はあると思うんですね。

つまり、軟らかければ便は細くなって当たり前。

しかし。『硬いのに細い便しか出ない』なら、それは肛門そのものが固くて開かないからと考えられる。

そして、『肛門の拡がりやすさ』を決めるのは

1括約筋の緊張

筋肉は緊張すると固くなります。『肩こり』とかは典型的ですねI
筋肉は固くなると伸展性が失われ、伸びにくくなる。このため肛門の拡がりが悪くなり、結果便が細くなるというわけです。

2肛門上皮の硬さ

肛門を形作る皮膚・直腸粘膜がいろんな理由で硬く伸びにくくなることがあります。 よく見られるものとしては


①切れ痔(裂肛)を繰り返して慢性裂肛化しているもの。裂肛自体が硬く治りにくくなっており、更にその周りに裂肛を治そうと肉芽(にくげ)がもりあがってしまう。このため、その部分の上皮がそれ以上伸びなくなってしまい、結果肛門が狭くなるというもの(これに関しては「痔ってなンだ!?その21」 に詳しく書いてあります)。


②下痢を繰り返すことで肛門上皮にたくさんの細かいキズがつき、炎症を繰り返すために肛門上皮全体が硬く伸びなくなるという状態。

つまり、硬い便で切れ痔を繰り返したり、逆に下痢ばっかりしてるとおしりが狭くなるよ汗ってことですねガーン



3痔ろう・肛門や直腸下部のガンなどの『肛門が狭くなる病気』


痔ろうは直腸粘膜と肛門上皮の間からばい菌が入って、周囲に炎症を起こします。大抵の痔ろうはあまりひどくならないうちに肛門の外側へ向かって降りていくんですが、中には直腸の上のほうへ向かって進んでいくヤツがあって。痛みが少ない場所だから、気付いたときには直腸肛門が痔ろうにぐるっと取り囲まれて固く伸びなくなってしまっている、ということがあるんですね。


『ガン』というのはいわば『固いできもの』ですから、これが排便を直接ジャマをする。肛門に近ければ近いほど顕著です。逆に言うと、肛門から遠いところのガンは、かなり大きくなってもなかなか便は細くはならない。



そう、『便が細い』というのは、直腸がんのひとつの症状ではあるけども。

全部のガンが便が細くなるわけじゃなく。

便が細いのが全部ガンであるわけでもない・・・というか、むしろ、ガンじゃないことの方が多いかも!!


※だからって、ほっといて良いということではありませんよ皆さんプンプン

つまり、医療業界としては。

そういうことをきっかけにして、大腸肛門をきちんと診てもらう事が大切だよと言いたいんですね。

この話、もちょっと続きますあせる

★こっちも読んで下さい→『大腸がんに関して言いたいたくさんのこと』★







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