※前回「どんな時に『病院』に行くべきか?」というタイトルで始めましたが、やはり肛門科限定として考えたいと思うので、「どんな時に『肛門科』に行くべきか?」とタイトル変えます。
前回は『救急車レベル』は、肛門からどばどば出血して止まらない時、という話をしましたが。
これがおこるのは、肛門または肛門に近い直腸の手術をしたばかりで、そういう大出血の危険性について説明を受けている場合のみといって良いと思われます。
問題は、それ以外。まだ病院に行ったことのない方に、止まらないような大出血があるとしたら。
その時は肛門科に行くべきか、胃腸科に行くべきかということです。
痔の手術をしていなくて、突然出血し、しかもそれが止まらないとしたら。
痔が肛門にはさまったままになっているか。
腸からの出血か。
どちらかです。
痔が肛門にはさまったままである感触があれば、それが自分でわからないなんてことはまずありません。
この場合、歩くのも良くないので、診療時間内に病院に到着できそうならすぐにタクシーで、横になったまま病院に行くのがいいでしょう。
夜中もしくは休日などの場合は、まずかかりたい病院に電話をして、すぐに行ったほうが良さそうかどうか、診察が可能かどうかを確認して下さい。病院に心当たりがなければ、朝刊にはたいてい『夜間休日診療案内』が載っているので、そこに電話をしてどうしたらよいかを相談しましょう。
痔がはさまった感触がないのに止まらない下血があれば、肛門よりも腸からの出血の可能性が高いので、『胃腸科』への受診を考えるべきでしょう。
もちろん肛門である可能はありますが、痔からの出血と腸からの出血、危険度が高いのは腸からの出血です。
特に、おなかの痛みがあったり、便が出ないか下痢にまじった形で量の多い出血がある場合、症状が悪ければ状況により救急車を呼んで、もしくはタクシーで『胃腸科』へ行かなくてはいけません。
さて、まだもうちょっと続きます
