保存的治療だけでは症状が改善しなければ、次のステップを考えます。


第Ⅰ度~Ⅱ度の場合の症状は、出血か軽い脱出感。これに対して、一番よく行われているのは『硬化療法』という治療法です。


通常は『パオスクレー』という薬を、注射で直接あせる内痔核に注入する、という方法で行われます。

内痔核部分には痛みを感じる神経がないので、専用の肛門鏡で視野さえ確保すれば目痛みはなく、従って日帰りで行うことのできる治療法です。


この治療法は、日帰りで、痛みがなく行えるというのが良い点です合格

欠点は、所詮は薬なので一生は持たない、ということ汗。薬の効果はいずれは切れてしまいます。実際、この薬自体は半年~一年くらいで内痔核の中から無くなってしまうと言われています。


もちろん、薬が切れたらもう一度硬化療法を行うことは可能です。ただし、もちろん何十回もできるわけではない。それに、薬よりも強い負担を肛門にかけ続ければ、結局はその効果も早くなくなってしまいます。

それよりは、薬が効いている間に、自分は何故肛門の症状が起こるようになったのかを考え、改善することが大切なんですね!!


前回も書きましたが、痔核には「生活習慣病」という側面があります。

もちろん、妊娠や出産など、一気に強い力が肛門にかかってしまい、避けることのできない原因というのもあります。ですがそれだって、出産後におしりを大切に使うことで、大半は良くなりますし、良くならなければ手術して改善するしかないわけで。慢性化の理由にはなりませんよね。

そうすると、症状が改善しない、もしくは繰り返すには、何らかの理由があるはずなんです。


・・・痔が大きくなっちゃってて、もう何しても駄目、っていう場合は当然手術しかありません。

ただ、Ⅰ度~Ⅱ度であれば、肛門にかかる負担を軽くしてやるだけで、一回注射したあとはずっと症状なく生活できる、という場合もあるのです。


ですから、注射の効果をできるだけもたせるためにも。

トイレは長くないか。肛門に負担のかかりやすい姿勢(立ちっぱなし・座りっぱなし・しゃがむなど)ではないか。冷えや、重いものを持つようなことはないか。お酒を飲みすぎていないかなど、もう一度ご自分の生活を振り返って、考えてみて下さいね。

もちろん、どうしようもないものもあるでしょう。ただ、冷えへの対処とか、座りっぱなしなら1時間に一回は立ってあるくとか、家にいるならトイレの後少し横になってみるとか、できることもあるかもしれないですよね(^^)

ひとつでもいい、何か改善することができるならアップそのぶん、おしりは長持ちさせられるはず。


おしりだって風邪をひく!?-200801082201000.jpg


そうそう、くろにゃんも考えてみてね音譜

ぜひ。できることからコツコツと。


せっかく治療をしても、たとえ手術をしたとしても。原因が残っていればまた肛門は悪くなるわけですから。

どうぞ、考えて下さいな。よろしくお願いしますm(_ _ )m