肛門科と女医

痔は手術しないと治らない、というのは誤解です。ただ、手術しないと治らないものがあるのも確かです。
世の中、手術なしで治すのを売りにする商売がいろいろありますが、『手術はできるけどしない・しなくてよい』のと、初めから『手術できない』のでは意味が違いますよね。だから、肛門科医はもともと外科医がなるものでした。

そして、肛門科医に女医が少ない理由もまさにそこにあります。
私が大学入った頃はそれこそ『外科には女性は入れない』という時代だったんですよ。ウソみたいな話ですけどね。

というわけで、女医でないと診察を受けたくないという女性患者さんがいらっしゃるなはわかります。ただし、女医だからというだけで病院を選ぶのもどうかなとは思います。肛門科って比較的簡単に名乗れたりする(なので、厚労省からは『肛門科』という診療科目をなくそうと)ので、やはり専門医に診てもらうことが大切ですものね。

大切なのは真摯な姿勢と経験です。ぜひ、男女にこだわりすぎず、あなたにとっての良い先生に出会えますよう、祈っております。