マンションで、中和室(なかわしつ)のお部屋、結構あります。バルコニー側は、広めのリビングとダイニング、廊下側は洋室、でも、和室も欲しい、こうなると、リビングの奥に和室を作ることになります。直接窓に面しない和室を、中和室と呼びます。建築基準法上、中和室も居室(人が定常的に居る空間)になりますので、換気、採光など、無窓にすることはできません。フスマ(襖)などは常時開放できるので、中和室とリビングとを一つの部屋として見なすことで許可されています。
このような理由から、リビングと中和室とは、写真のようにフスマで区切られるようになります。写真の例では、フスマがリビング側にも、廊下側にもあります。ここで、質問です。フスマ全体を閉めた場合、リビング側のフスマが優先するのか、それとも、廊下側のフスマが優先するのか、どちらだと思いますか?

正解は、写真にあるように、リビング側のフスマが優先します。つまり、リビング側のフスマを閉め切って、そこに廊下側のフスマを合わせるように、大工さんは建て付けていきます。これは、リビング側にフスマの合わせ目を見せないようにするためです。内覧会に行きまして、このフスマの隙間などをチェックされる場合には、そのようにして、状態を確認して下さい。(92)