まず最初にエンジンを分解して各部品を清掃した。

 

サビの出ている部品は丁寧に錆を落として、劣化した塗装は全てはがして再塗装した。

 

バラした際に気が付いた主な要修理箇所は以下の通り。

 

1,リコイルスターターの分解修理

 

2,インテークマニホールドの新製 (外した時に取付穴が割れていたため)

 

3,キャブレターの修理

 

 

修理開始

 

1,リコイルスターターの分解修理

 

リコイルをバラしてみるとゼンマイの両端のU字型の部分が伸びてフックから外れていた。

さらには内部に水が入り込んでいて、ゼンマイにさびが出ていて動きも悪い。

 

さてどうするか・・・。

 

自分でゼンマイの両端をUの字型に作り直すことにした。

ゼンマイはそのままペンチで曲げても折れるだけなので、

ガスコンロでゼンマイを部分的に赤めながら手早くラジオペンチでUの字に形成して

すぐに水に漬けて冷却して作り直した。

 

ゼンマイの水分とさびを取って油を付けてケースにセットしたところ。

 

プーリーを落としこんで左回ししながらゼンマイと連結させてゼンマイのテンションを上げ、

クランキング時にクランクと噛み合う爪をセットしてねじ止めして完成。

回転部分にはグリス等を適宜塗布して組んだ。

 

↓組みなおしが終わったところ。

このスターターはその後もゼンマイの端部が変形したり紐が絡んだりしたため何度も組み直したが、

クランクと噛み合うアームの爪の部分をヤスリで少しだけ削って角を出してみたところ始動性がとても良くなった。

 

リコイルの修理は厄介でコツのいる作業だったが、苦労したかいがあって現在の動作はよく作動している。

 

 

2,インテークマニホールドの自作修理

 

インテークマニホールドは取り付け穴のところが割れて取れてしまっていた。

アロンアルファで貼ってみたがすぐに壊れることは目に見えているので自作新製した。

本来のインテークマニホールドはベークライトでできているようなので

自分もベークライトで自作してみた。

 

左上の部品はもともと付いていたインテークマニホールド。

自作品はベークライトとアルミの二枚合わせ構造とし、

アルミの方にキャブレターの取り付けボルト用のめねじを切っておいた。

外観は製作の都合で丸い形になっているが、中身は原型に忠実に作ってある。

キャブレター側の吸気口は10ミリの丸穴だが、エンジンの吸気口は四角いのでリューターで四角く広げて仕上げてある。

吸気口下の小さな穴はキャブの燃料吸い上げ機構のために使われる負圧通路。

 

 

3,キャブレターの修理

 

エンジンに付いていたTD24のキャブレターは不足部品があり状態も悪いため当初は使うつもりはなかった。

TD18やワルボロなど別のキャブを付けるつもりだったが、実際につけてみるとどれも相性がよくなかった。

結局TD24の不足部品を入手し組み上げて始動させてみたら白煙は目だつものの力強く回りだしてくれた。

見た目の割には使えることが分かったので、その後ダイヤフラムキットも入手して本格的に整備した。

尚、TD24のキャブはTD18のキャブとはスロットルバルブ径が違う。

 

↓だいぶ端折ったが組み立てなおしたところ

塗装は汚れとサビを十分落としてきれいにしてから行った。

ウレタン塗装も考えたが、面倒くさいのでラッカースプレーで済ませた。

それでも、ミッチャクロン → さび止めプライマー → 青で上塗り の三層塗りをしている。

 

 

デザインはクラシカルです。

 

アルミフィンの白さびはワイヤブラシでだいたい落としてあるが、ガラスビーズでブラストしたくなる感じ

もともと、この刈払い機にはハンドルは付いていなかったが、

シャフトパイプ径24ミリ、ハンドルパイプ径16ミリのハンドルをオクで仕入れてつけてみた。

 

スロットルケーブルとキルスイッチ、遠心クラッチはTD18から流用した

 

試運転。

組み上げて始動させてみると全体的に混合気が濃いのか白煙を盛大にまき散らかした。

調整可能な箇所は、プラグ番手、エアエレメントの空気抵抗の調節、ニードル段数、エアスクリュ、ぐらい。

 

この白煙対策にはだいぶ苦労した。

ニードル段数を上にして薄めにしてもニードルの形状によるものかほとんど変化はなかった。

エアスクリューを緩めて薄めにしても、始動性が悪く低速の粘りが無くなるだけで白煙は変わらず。

念のためマフラーをガスコンロで焼いてみたりもした。

 

なんだかんだやってるうちに混合ガソリンがなくなったので、

NSR250からオイルとガソリンを少し抜いて50:1で混合ガソリンを作って使って入れてみたら

白煙がほとんどでなくなった(笑)

どうやら白煙の原因は混合ガソリンが劣化していたためのようだ(汗)

 

最終的なセッティングは

プラグは新品のBM7A、

エレメントを5ミリ程度の薄いスポンジとして、

ニードル段数は中段のままとして

エアスクリュは季節にもよるが1-1/2回転戻しから2回転戻しの間で安定した

 

 

これで18ccから24ccに排気量がアップした。

始動性はイマイチだが今のところ下から上まで安定して力強く回るようになった。

白煙も50:1の混合ガソリンを使う分には

始動後しばらく回せばほとんど目立たなくなった。

来年の草刈りが楽しみだ。

 

 

追記

操作や修理で有効だったことの覚書

 

1 TD24のリコイルスターターの構造は旧式なもので、紐を引くとプーリーから樹脂製の爪が開いてクランクシャフト側の3つの爪のどれかとかみ合って始動するように出来ているが、このエンジンは樹脂製の爪の噛み合う部分が摩耗していたため噛み合わずに滑って始動できないことが多くかった。そこでその爪の摩耗して丸まった部分をやすりで削って角を出したところ劇的に始動が良くなった。

 

2 このエンジンのキャブレターは燃料吸い上げ式で、吸気口の下に3ミリほどの小さな穴が付いている。

この穴がふさがると燃料が吸いあがらなくなるのでインシュレーターも含めて液体ガスケットの塗りすぎに注意する。

 

3 始動させるときはティクラーを押しながらプライミングポンプを数回押して少しオーバーフローさせる。

この際キャブレター側を少し高くして、オーバーフローしたガソリンがエンジン内に流れ込むようにする。

(キャブレター側が低いとエアクリーナ側に生ガスがもれたり垂れたりして無駄になる)

アクセルを閉めチョークを利かせてスターターを引き数回クランクさせる。

チョークを開けて、アクセルを少し(スロットルバルブを1ミリ程度)開いてスターターを引き始動させる。