3月31日に訪れた京都市動物園、過去3回は私のお気に入りのアジアゾウたちをご紹介しました。

今回は、私のお気に入りの一つ、「アフリカの草原」エリアの仲間たちをご紹介いたします!

 

正門から入ってすぐ、右手にあるのが「アフリカの草原」エリア。

そこではアフリカのサバンナ地帯に生息する大型の草食獣や鳥類、ミーアキャットやアフリカタテガミヤマアラシなどが飼育されています。

 

1.アフリカタテガミヤマアラシ

アフリカ東部から西部、北部、更にはイタリアなど南欧と広い分布域を持つヤマアラシの仲間で、

国内の動物園でもよく飼育されています!一般に「ヤマアラシ」といえば思い浮かべるこの姿だと思われます。

 

昨年10月に富士自然動物公園(富士サファリパーク)から、この2017年生れのオスのフランクが来園し、

約20年ぶりの飼育になったそうです。

 

放飼場はこんな感じ。この獣舎はホロホロチョウ舎で、2面あるうちの使われていなかった片面を改修され、ヤマアラシの獣舎に。

シェルターや齧り木、頑丈な歯で金網が壊されないようにか、壁面に厚い木の板が貼られています。

 

2.キリン&グレビーシマウマの放飼場

 

このエリアで一際広い放飼場には、キリンとグレビーシマウマが同じエリアに居ます!

このように異なる動物を同じ場所で飼育することを、「混合飼育」といい、

さまざまな動物園や水族館でその光景を見ることができます。

主な目的として、

1 野生下で同じ場所で暮らす種を一緒にすることで、野生下での環境を再現したり、教育的効果を高める

2 他種を一緒にすることで、1種でいる時より緊張感を持たせたり、種間関係を再現することで、

  生活の質を高める

などが挙げられます。

 

彼らの過ごす放飼場は、様々な角度から見られます。橋の上から一望し、キリンの目線で観察ができます!

 

キリンやシマウマをガラス越しに間近に観察可能な場所も。

 

3.キリンたち

ここでは、ミライ(2001年、沖縄こどもの国生 メス)、メイ(2013年、東山動植物園生 メス)、イブキ(2017年、徳山動物園生 オス)

赤ちゃん(2021年生 メイとイブキの子、オス)の4個体が暮らしています!

メイ(右)の尻に鼻を近づけて、発情状態を探ろうとするイブキ(左)。この2個体は1歳の頃に京都に来園し、

今ではすっかり立派になりました。

 

こちらは、今年2月に、メイとイブキの間に生まれた赤ちゃん(オス)。

メイが授乳を拒否したため、飼育員さんによる人工保育で育てられています。

最近は、メイと育児経験のあるミライとの同居もおこなわれており、ミライからはすっかり受けいれられ、

この子に付き添ったりするなど世話する行動がみられるように。

現在愛称公募がおこなわれています!

 

最後にミライ。網目柄が目立つキリンで、体の一部にハートマークの模様があるのが有名!

昔居たオスの清水(キヨミズ、2017年死亡)との間に6個体の子を残しています。

その内、以下の4個体は今でも他の動物園で元気に生活しています!

 

音羽(オトワ)  メス 2009生、アドベンチャーワールド在住

紫雲(シウン)  メス 2011年生 浜松市動物園在住

瓜生(ウリュウ) オス 2013年生 豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)在住

嵐(アラシ)    オス 2015年生 神戸市立王子動物園在住

 

4.グレビーシマウマたち

野生のウマ科動物では最大かつ、野生では約2000個体ほどしかおらず絶滅が危惧されるグレビーシマウマ。

ここでは、ナナト(2012年 富山市ファミリーパーク生 オス)、ミンディー(2013年 ベークセベルゲンサファリ(オランダ)生 メス)

ミナト(2020年 ナナトとミンディーの子 オス)の3個体が生活しています!

 

立派な体格のナナト。ミンディー&ミナトとは普段同居しておらず、繁殖の時以外は別居しています。

時折独特な声で嘶き、園内のどこからでも聞こえるため、初見では驚くこと間違いなし!

 

美形と話題のミンディー。2015年にオランダから新たな血統を導入するために来園し、

2018年にはミント(オス、2019年死亡)、昨年にはミナトを産み、立派に育てています!

 

 

昨年生れのミナト。生まれてそろそろ1年。毛の色も茶色がかかった幼獣の毛並みから、

成獣の毛並みに変化してきました。

やんちゃで遊び盛りで、母親のミンディーと放飼場を猛ダッシュする姿も良く観察されます!

これからの成長に期待したいです。

 

5. カバ

ここでは京都生まれ、京都育ちのメス、継美(ツグミ)(1987年生)が飼育されています。

プールの水は、琵琶湖疏水。京都市動物園のそばには京都市の水道水として、琵琶湖からの水を引くための運河(琵琶湖疏水)

が流れており、動物園でも動物用のプールなどにそこの水を使っています!

 

継美のプールは、琵琶湖疏水に、少しぬるめのお湯を加えた特別仕様。彼女の敏感な皮膚を維持するために欠かせないそう。

 

 

天気が良い日には、放飼場の陸地を歩いたり、寝そべる姿も見られます!

地面は土や芝が生えており、彼女の足への負担を軽減しています。

他園のカバの放飼場は床がコンクリートの場所がほとんどのため、かなり新鮮な光景です。

 

他には、フェネック、ミーアキャット、フラミンゴ類、ホオアカトキ、ホロホロチョウなどが暮らしています!

京の都に広がる小さなアフリカ。ここでゆっくり観察するのも良いでしょう。