<2018年3月11日、アメブロ初掲載 ©>
五 その営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為
(試験問題)丙は、甲を騙して、製造方法Aが記された書類を入手した。丁が、そのことを知って、丙からAを聞き出した場合、丁がAを使用したり開示したりしなくとも、丁の行為は不正競争となる。(H24出題、第23問、○)
・・不正に得られた営業秘密であることを知って、その営業秘密を取得すること自体が不正競争となる。
(試験問題)財布Aは、甲社と乙社の共同開発商品であり、甲がその企画を提案し、乙がこれに基づいて具体的なデザインや素材等を決定することにより完成された。A は、約1年前に日本国内において販売が開始された。
Aをそっくり模倣した財布Bを製造、販売している丙社から、Bを譲り受け、販売する行為は、Bの譲り受けの際に、BがAを模倣した商品であうことを知らず、かつ、取引者として通常払うべき注意義務を尽くしても、模倣商品であることを知り得なかった場合には、不正競争とならない。(H23出題、第29問、○)
六 その取得した後にその営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為
(試験問題)丙は、乙を騙して、製造方法Aが記された書類を入手した。Aが甲社によって開発されたものでなかった場合 には であっても、丙の甲は不正競争 とならない となる。(H24出題、第43問、×→○へ修文)
(試験問題)甲の営業秘密を不正取得した乙は、友人丙に当該営業秘密を無償で開示した。丙は、開示を受けた時、不正競争行為が介在した事実を知らず、また知らないことについて過失がなかった。丙が、当該不正取得の事実を知った後に、当該営業秘密を用いて事業活動を 行っていたとしても 行った場合、丙の行為は不正競争行為に該当 しない する。(H23出題、第1問、×→○へ修文)
七 営業秘密を保有する事業者(以下「保有者」という。)からその営業秘密を示された場合において、不正の利益を得る目的で、又はその保有者に損害を加える目的で、その営業秘密を使用し、又は開示する行為
営業秘密を保有する者から営業秘密を示された場合、「不正の利益を得る目的」、または「その保有者に損害を加える目的」でその営業秘密を使用又は開示する行為は、「不正競争」に該当するが、営業秘密を示された場合であっても「不正の利益を得る目的」または「保有者に損害を加える目的」がなければ、その営業秘密を使用し又は開示する行為は「不正競争」には該当しない。
(試験問題)特許出願された技術情報は、出願公開前に取り下げられた場合 でも、営業秘密として保護される ことはない。(H30出題、著・不第2問、×→○へ修文)
(試験問題)会社から営業秘密へのアクセス権限を与えられた従業者が、自宅で残業する意図で、当該会社の許可を得ずに、当該営業秘密が記載された書面を持ち帰る行為は、不正競争とならない。(H30出題、著・不第2問、○)
・・従業員が図利加害目的なく営業秘密が記載された書面を持ち帰る = 不正競争には該当しない。
(試験問題)会社から営業秘密を記載した技術文書の開示を受けた従業者が、当該文書の管理上の不注意により、第三者に当該文書の内容を知られてしまった場合、当該従業者の行為は不正行為 となる とはならない。(H30出題、著・不第2問、×→○へ修文)
・・「管理上の不注意」 = 図利加害目的がない = 不正競争には該当しない。
(試験問題)食品会社である甲社は、独自に開発したスパイスの製造方法Aを秘密管理しており、製造方法Aは公然と知られていない。甲社の従業員乙は、秘密保持契約に基づき、甲社から製造方法Aの開示を受けた。乙は、その情報を丙に開示した。乙に、不正の利益を得る目的や、甲社に損害を加える目的がない場合 であっても、 乙の開示行為は不正競争 となる とはならない。(H29出題、著・不第6問、×→○へ修文)
・・不正の利益を得る目的や、損害を加える目的がない場合、秘密保持契約のない営業秘密を他社に開示することは、不正競争防止法上の不正競争には該当しない。
(試験問題)成分が営業秘密とされている製品を市場で購入し、その製品を分析して、同一の製品を製造販売することは、不正競争とはならない。(H27出題、第39問、○)
・・市場で購入し、その成分を分析し、同一の製品を製造販売することは「不正競争」には該当しない。
(試験問題)製造委託取引において、秘密保持を契約して、製品の製造方法に関する営業秘密の提供を受けた会社が、その営業秘密を流用して委託者の競合他社のために当該製品を製造販売することは、不正競争となる。(H27出題、第39問、○)
・・不正の利益を得る目的又は「その保有者に損害を与える目的」で営業秘密を使用又は開示する行為は「不正競争」に該当する。
委託者の製品の製造方法に関する営業秘密を流用して、委託者の競合他社のためにその委託者の製品を製造販売することは、委託者に損害を与えることにつながると解される。
(試験問題)社内で秘密として管理されている、法令に反する廃水の自社工場からの流出に関する情報を、新聞記者に漏らすことは、不正競争とはならない。(H27出題、第39問、○)
・・社内の不正、法令違反に係る情報の開示は「営業秘密」の開示には該当しないと解される。(不正競争防止法第2条第1項第7号)
(試験問題)自己の所有する記録媒体に営業秘密のデータを上司の承認を得て保存していた従業員が、当該データの消去を失念したまま退職することは、不正競争 となる とはならない。(H27出題、第39問、×→○へ修文)
・・不正の利益を得る目的、またはその保有者に損害を与える目的で営業秘密を使用又は開示する行為が「不正競争」に該当するのであって、「保管」のみでは不正競争には該当しない。
(試験問題)飲酒により口が軽くなる従業員が、宴席で勤務先の営業秘密を第三者に話してしまう行為は、営業秘密に係る不正競争 となる とはならない。(H26出題、第41問、×→○へ修文)
・・不正の利益を得る目的、またはその保有者に損害を与える目的で営業秘密を開示する行為が「不正競争」。
(試験問題)勤務先の営業秘密を、退職後に第三者に開示する行為は、その勤務先との間の退職時の契約書において守秘義務を定める規定が設けられて いない限り いなくても、営業秘密に係る不正競争 とならない となる。(H26出題、第41問、×→○へ修文)
(試験問題)自動車会社甲は、新型モデルの情報を秘密として管理していた。甲社は、乙社と秘密保持契約を結んで、乙社にその車体の金型の製作を依頼した。乙社は、甲社のライバル丙から依頼を受けて、当該モデルの情報を丙社に開示した。甲社自身が当該モデルの情報を公表した後 は であっても、乙社は営業秘密の保護に係る不正競争防止法上の責任を負う ことはない。(H25出題、第9問、×→○へ修文)
(試験問題)製薬会社甲は、ドラッグストア乙に、医薬品を卸売りしていた。乙社は、「原価セール」と銘打った甲社の主力商品の安売りセールを企画し、セール対象とする甲社の医薬品の卸売価格を記載した販売チラシを作成し、顧客に配布した。この場合、乙社が甲社の卸売価格を顧客に開示する行為は、不正競争 となる とはならない。(H25出題、第9問、×→○へ修文)
(試験問題)乙が、製造方法Aが記された書類を、過失により、一定期間、会社の机の上に放置していたため、甲社に打ち合わせに来ていた丙社の従業員がその書類を見てしまった。この場合は、乙の行為は不正競争 となる とはならない。(H24出題、第43問、×→○へ修文)
・・図利加害目的が伴なっていない場合、不正競争には該当しない。乙の過失による開示であり、図利加害目的が存在しない。
(試験問題)不正競争防止法の営業秘密として、保護される営業秘密となるためには、秘密管理性、有用性、非公知性が必要であり、違法行為に関する情報は保護を受けられない。
営業秘密を保有する事業者からその営業秘密を示された者が、不正競争の目的で、営業秘密を開示する行為は不正競争となる。営業秘密の不正な開示について悪意で、営業秘密を取得して使用する行為も、不正競争となる。(H21出題、第29問、穴埋め問題)
(試験問題)不正競争防止法の営業秘密として、保護される営業秘密となるためには、秘密管理性、有用性、非公知性が必要であり、粉飾決算に関する情報は保護を受けられない。
営業秘密を保有する事業者からその営業秘密を示された者が、当該事業者に損害を加える目的で、営業秘密を開示する行為は不正競争となる。営業秘密の不正な開示について重過失によって知らないで、営業秘密を取得して使用する行為も、不正競争となる。(H21出題、第29問、穴埋め問題)
(試験問題)甲社でプログラムの開発を行っている従業員が、ライバル社の乙社に転職することは、不正競争とならない。(H20出題、第16問、〇)
・・不正の利益を得る目的、又はその保有者(甲社)に損害を与える目的で(甲社の)営業秘密を(乙社で)使用又は開示する行為が「不正競争」に該当するのであって、甲社から乙社に転職すること自体は不正競争には該当しない。
八 その営業秘密について不正開示行為(前号に規定する場合において同号に規定する目的でその営業秘密を開示する行為又は秘密を守る法律上の義務に違反してその営業秘密を開示する行為をいう。以下同じ。)であること若しくはその営業秘密について不正開示行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為
(試験問題)食品会社である甲社は、独自に開発したスパイスの製造方法Aを秘密管理しており、製造方法Aは公然と知られていない。甲社の従業員乙は、その情報を丙に開示した。丙が、乙が秘密保持義務に違反して開示していることを知っていた場合には、丙の取得行為は不正競争となる。(H29出題、著・不第6問、○)
・・秘密保持義務違反行為は不正競争防止法上の不正競争となる。
(試験問題)不正競争防止法の営業秘密として、保護される営業秘密となるためには、秘密管理性、有用性、非公知性が必要であり、製品の欠陥に関する情報は保護を受けられない。
営業秘密を保有する事業者からその営業秘密を示された者が、不正の利益を得る目的で、営業秘密を使用する行為は不正競争となる。営業秘密の不正な開示について悪意で、営業秘密を取得する行為も、不正競争となる。(H21出題、第29問、穴埋め問題)
(試験問題)不正競争防止法の営業秘密として、保護される営業秘密となるためには、秘密管理性、有用性、非公知性が必要であり、違法行為に関する情報は保護を受けられない。
営業秘密を保有する事業者からその営業秘密を示された者が、不正の利益を得る目的で、営業秘密を使用又は開示する行為は不正競争となる。営業秘密の不正な開示について悪意で、営業秘密を取得して使用する行為も、不正競争となる。(H21出題、第29問、穴埋め問題)
(試験問題)乙社が、甲社でプログラムの開発を行っている従業員を引き抜くことは、不正競争 となる とはならない。(H20出題、第16問、×→○へ修文)
・・不正の利益を得る目的、又はその保有者(甲社)に損害を与える目的で(甲社の)営業秘密を(甲社のプログラム開発担当従業員を引き抜くことにより乙社で)使用又は開示する行為が「不正競争」に該当するのであって、甲社から乙社に転職すること自体は不正競争には該当しない。
九 その取得した後にその営業秘密について不正開示行為があったこと若しくはその営業秘密について不正開示行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為
十 第四号から前号までに掲げる行為(技術上の秘密(営業秘密のうち、技術上の情報であるものをいう。以下同じ。)を使用する行為に限る。以下この号において「不正使用行為」という。)により生じた物を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為(当該物を譲り受けた者(その譲り受けた時に当該物が不正使用行為により生じた物であることを知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る。)が当該物を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為を除く。)
(試験問題)食品会社である甲社は、独自に開発したスパイスの製造方法Aを秘密管理しており、製造方法Aは公然と知られていない。乙は、甲社の工場に無断で侵入し、商品庫に保管されていたスパイスを窃取した。そのスパイスが製造方法Aを使用して製造された物である場合、甲社は、乙が当該スパイスを第三者に譲渡する行為を差し止めることが できる できない。(H29出題、著・不第6問、×→○へ修文)
・・「窃取」は不正競争防止法上の不正競争には該当しない。
