(専用実施権)
特許法第77条第1項
特許権者は、その特許権について専用実施権を設定することができる。
(試験問題)同一の特許権について2つ以上の専用実施権を同時に設定登録するおとも、同一の専用実施権を2人以上で共有することも、可能な場合がある。(H20出題、第45問、〇)
特許法第77条第2項
専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を専有する。
(試験問題)特許権者甲が特許権について乙に対して専用実施権を設定し、その登録がされている場合、甲は、乙の承諾なしに、その設定行為で定めた範囲内において、当該特許権について通常実施権を第三者に対して許諾することはできない。(H24出題、第20問、○)
(試験問題)特許権者甲が特許権の一部の範囲について乙に対して専用実施権を設定し、その登録がされた後に、その設定登録前に甲が特許権の全部の範囲について丙に通常実施権を許諾していたことが判明した場合でも、乙は、丙の承諾を得ることなく、その設定行為で定めた範囲内でその特許発明を実施することができる。(H24出題、第20問、○)
(試験問題)特許権者は、その特許権について専用実施権を設定したときは、当該特許権に基づく差止請求権を行使すること はできない ができる。(H22出題、第33問、×→○へ修文)
・・生体高分子事件(最判平17.6.17)
専用実施権を設定したときであっても、特許権者はその特許権について差止請求権を行使することができる。
(試験問題)特許権者は、その特許権について地理的範囲をある地域に限定して専用実施権を設定してその登録がされた場合、その地域においては、当該特許権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その特許権に基づく差止請求権を行使することが できない できる。(H20出題、第10問、×→○へ修文)
特許法第77条第3項
専用実施権は、実施の事業とともにする場合、特許権者の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
(試験問題)特許Aの権利者である甲は、特許Aに係る特許権について、乙に通常実施権を許諾し、その後、特許Aに係る特許権について、丙に専用実施権をを設定し、その専用実施権の設定の登録がされた。
乙は、甲の承諾を得た場合において、丙の承諾を得ることなく、乙の通常実施権を第三者に譲渡することができるが、丙は、甲の承諾を得た場合 においても、乙の承諾を 得ない限り 得なくても、丙の専用実施権を第三者に譲渡することが できない できる。(H28出題、特許実用新案17、×→○へ修文)
・・甲 特許Aの特許権者
乙 甲の特許Aの通常実施権者(乙は、甲の承諾を得れば、丙の承諾を得なくても、乙の通常実施権を第三者に許諾できる。)
丙 甲の特許Aの専用実施権者(甲の承諾を得れば、乙の承諾を得なくても、丙の専用実施権を第三者に許諾できる。)
専用実施権は特許権者を承諾を得れば移転することができる。
(試験問題)特許権Aの権利者である甲は、特許権Aについて乙に専用実施権を設定し、その専用実施権の設定の登録がされ、その後、乙は、その専用実施権につき、甲の承諾を得て、丙に通常実施権を許諾した。
乙が、その専用実施権を実施の事業とともに第三者に譲渡する場合には、甲の承諾を得る必要 はないが はなく、丙の承諾を得る必要 はある もない。(H29出題、特許実用新案16、×→○へ修文)
(試験問題)専用実施権は、実施の事業とともにする場合及び相続その他の一般承継の場合には特許権者の承諾なしに移転できるが、 いずれの場合も 実施の事業とともにする場合は 登録しなければその効力を生じない。(H26出題、第52問、×→○へ修文)
・・『相続その他の一般承継」の場合は、登録しなくてもその効力を生じるが、遅滞なくその旨を特許庁に届け出なければならない。(特許法第98条第2項)
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(参考)
(登録の効果)
特許法第98条第1項
次に掲げる事項は、登録しなければ、その効力を生じない。
一 特許権の移転(相続その他の一般承継によるものを除く。)、信託による変更、放棄による消滅又は処分の制限
二 専用実施権の設定、移転(相続その他の一般承継によるものを除く。)、変更、消滅(混同又は特許権の消滅によるものを除く。)又は処分の制限
三 特許権又は専用実施権を目的とする質権の設定、移転(相続その他の一般承継によるものを除く。)、変更、消滅(混同又は担保する債権の消滅によるものを除く。)又は処分の制限
(試験問題)特許権の相続による移転は、登録しなくてもその効力を生ずるが、相続人がその特許権を放棄した場合には、放棄による特許権の消滅は登録しなければその効力を生じない。(H26出題、第52問、○)
特許法第98条第2項
前項各号の相続その他の一般承継の場合は、遅滞なく、その旨を特許庁長官に届け出なければならない。
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(試験問題)特許権について専用実施権が設定されている場合、専用実施権は、実施の事業とともにする場合又は相続その他の一般承継の場合を除き、特許権者の承諾を得なければ専用実施権を移転することができないが、特許権者は、専用実施権者の承諾を得なくとも、特許権を移転することができる。(H24出題、第20問、○)
特許法第77条第4項
専用実施権者は、特許権者の承諾を得た場合に限り、その専用実施権について質権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができる。
(試験問題)特許Aの権利者である甲は、特許Aに係る特許権について、乙に通常実施権を許諾し、その後、特許Aに係る特許権について、丙に専用実施権をを設定し、その専用実施権の設定の登録がされた。
丙は、乙の承諾を得ることなく、丙の専用実施権について、第三者に通常実施権を許諾することができるが、甲の承諾を得ることなく、第三者に通常実施権を許諾することはできない。(H28出題、特許実用新案17、〇)
(試験問題)特許Aの権利者である甲は、特許Aに係る特許権について、乙に通常実施権を許諾し、その後、特許Aに係る特許権について、丙に専用実施権をを設定し、その専用実施権の設定の登録がされた。
乙は、甲の承諾を得ることなく、乙の通常実施権について、第三者に質権を設定することができないが、丙 は も、甲の承諾を得ることなく、丙の専用実施権について、第三者に質権を設定することは できる できない。(H28、特許実用新案17、×→○へ修文)
・・甲 特許Aの特許権者
乙 特許Aの通常実施権者 (通常実施権者は、特許権者の承諾を得た場合に限り、質権を設定できる。)
丙 特許Aの専用実施権者 (専用実施権者は、特許権者の承諾を得た場合に限り、質権を設定できる。)
(試験問題)特許権者が、その特許権に係る専用実施権の背亭登録の日から、その特許権の存続期間の満了の日まで、その特許発明の実施地域を四国地方に限定したほかは、その特許発明の実施について何らの制限を加えることなく、専用実施権について設定の登録をした。その後、その特許権者が、徳島県において、第三者に対し通常実施権の許諾を したとしても、その通常実施権は、その専用実施権者に対して効力を有しない することはできない。(H27出題、第56問、×→○へ修文)
・・専用実施権が設定された後、他人に通常実施権を許諾することができるのは、専用実施権者のみであり、特許権者は許諾できない点に注意。
(試験問題)甲が特許権を有し、その特許権についての専用実施権を乙及び丙が共有している場合、乙が丁に対してその専用実施権について通常実施権を許諾するためには、丙の同意があれば足りる だけでなく、特許権者甲の同意も必要である。(H21出題、第59問、×→○へ修文)
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(参考)
特許法第73条第3項(共有に係る特許権)
特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、その特許権について専用実施権を設定し、又は他人に通常実施権を許諾することができない。
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特許法第77条第5項
第七十三条の規定は、専用実施権に準用する。
