第2条 同盟国の国民に対する内国民待遇等

パリ条約第2条(1)

 各同盟国の国民は,工業所有権の保護に関し,この条約で特に定める権利を害されることなく,他のすべての同盟国において,当該他の同盟国の法令が内国民に対し現在与えており又は将来与えることがある利益を享受する。すなわち,同盟国の国民は,内国民に課される条件及び手続に従う限り,内国民と同一の保護を受け,かつ,自己の権利の侵害に対し内国民と同一の法律上の救済を与えられる。

 

 パリ条約第2条(1)では、「内国民待遇の原則」を位置づけている。

 パリ条約の同盟国は、その国民に対して与えている工業所有権上の利益について、同一の利益を他の同盟国の国民にも与える。(内国民待遇の原則)

 パリ条約2条(1)にいう「国民」には、自然人及び法人の両者が含まれる点に注意。

 

(試験問題)パリ条約の同盟国の国民は、 その国民に課されている条件及び手続に従うことで その同盟国の国民に課される条件及び手続に従う限り、他のすべての同盟国において、内国民と同一の保護を受け、かつ、自己の権利の侵害に対して内国民と同一の法律上の救済を与えられる。(H24出題、第31問、×→○へ修文)

 
(試験問題)同盟国の国民は、工業所有権の保護に関し、 他の同盟国がその国民に対して与えている利益と同一の利益を 自国が他の同盟国の国民に与えている利益と同一の利益を、他のすべての同盟国において享受することができる。(H23出題、第56問、×→○へ修文)

・・パリ条約の同盟国は、他の同盟国の国民に対して、自国の国民に与えている工業所有権の保護に関する利益と同一の利益を与える。

 

(試験問題)パリ条約の同盟国に属しないX国の国民甲が、同盟国Yの国民乙と共同して、同盟国Zに特許出願をした場合、甲は同盟国Zにおいて、当該特許の保護に関し、常にいわゆる内国民待遇を受けることができる との規定はない(H22出題、第10問、×→○へ修文)

・・同盟国の国民は、その国の国民に課されている条件及び手続に従う限り、その国民と同一の保護を受け、かつ自己の権利の侵害に対し内国民と同一の法律の救済は与えられる。しかしながら、パリ条約の同盟国ではない国の国民に対する「内国民待遇」は保証されていない

 

(試験問題)各同盟国の国民は、 他の同盟国において、その同盟国の法令がその国民に対し自国が国内法令で、他の同盟国の国民に対し、工業所有権の保護に関し、現在与えており又は将来与えることがある利益 に限り、当該他の同盟国において当該利益 を享受する。(H19出題、第54問、×→○へ修文)

 

(試験問題)同盟国の司法機関が他の 同盟 国の特許権の権利行使を認めることは 許される 許されない(H18出題、第39問、×→○へ修文)

・・内国民待遇の原則に反していなければ、同盟国の司法機関が他の国の特許権の行使を認めることは許される。