<2018年2月7日、アメブロ初掲載 ©>
 
(複製権)
著作権法第21条
 著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。
 
(試験問題)作曲家甲が、レコード会社乙から依頼を受けて、作曲家丙の創作した楽曲Aを知らずにAと類似性のある楽曲Bを独立に創作する行為は、Aを知らなかったことについて甲に過失がある場合でも、丙の著作権の侵害とならない。(H28出題、著作権法不競法第4問、○)
・・ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー事件。(最判昭53.9.7)
 既存の著作物の存在を知らずに、創作の結果、既存の著作物と同一または類似となった場合、その既存の著作物を複製したことにはならない。
 
(試験問題)彫刻の原作品の所有者が、その彫刻が展示される特別展の宣伝に使用するために、その彫刻のレプリカを作成する行為は、複製権の侵害となる。(H25出題、第47問、○)
・・複製権を占有するのは著作者であって、原作品の所有者ではない。別段の契約が存在しない場合、原作品の所有権は、複製権に及ばない。
 
(試験問題)絵の鑑定書の中に、鑑定対象を特定するためにその絵の写真を載せても、複製権の侵害とはならない。(H24出題、第53問、○)
 
(試験問題)絵画を所有する美術館が、その絵画の展示される展覧会の広報のため、その絵画の著作権者の許諾を得ることなく、その絵画を複製したポスターを作成することは、複製権侵害 とならない となる(H23出題、第41問、×→○へ修文)
・・「複製権」を有しない者がその著作物を複製するポスターを作成することは複製権侵害となる。
 
(試験問題)著作者甲は、その著作物について、複製権を乙に譲渡した場合、乙による複製を差し止めることはでき ないが 、第三者丙による複製については、乙から丙が許諾 を受けていない限り の有無にかかわらず、差し止めること ができる はできない(H22出題、第59問、×→○へ修文)
 
(試験問題)甲は、購入した音楽CDを複数のCD-Rに複製し、それらのCD-Rを友人である乙に譲渡した。この場合、乙が、インターネット上でそれらのCD-Rを販売する目的で、甲に指示してCDを複製させたのであれば、乙について複製権の侵害が成立する可能性がある。(H21出題、第13問、○)
 
(試験問題)中学校用教科書に掲載されている小説を複製し、問題文を付加して試験問題を作成し、授業中に行う試験用の問題として学校に販売 したとしても した場合、試験問題としての複製に該当 するので せず、当該小説の複製権の侵害 とはならない となる(H21出題、第43問、×→○へ修文)
 
(上演権及び演奏権)
著作権法第22条
 著作者は、その著作物を、公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として(以下「公に」という。)上演し、又は演奏する権利を専有する。
 
(試験問題)著作権者の許諾なく、デパートで、BGMとして、CDの音楽を流すことは、演奏権の侵害となる。(H24出題、第50問、○)
 
(試験問題)作曲家甲は、その音楽の著作物について、著作権のすべてを乙に譲渡したとしても、甲自身が公開のステージで満員の聴衆を前にしてその音楽の著作物を演奏することに対して、乙から差止請求を受けること はない がある(H22出題、第59問、×→○へ修文)
・・全ての著作権には、「演奏権」が含まれる。
  作曲家甲がその音楽の著作物の「演奏権」を乙に譲渡した場合、甲は「演奏権」を有しないこととなり、乙からその演奏の差止請求を受けることがある。
 
(試験問題)自己の経営する飲食店において、ギターで音楽の生演奏を行うことは、店の客から音楽演奏に対する対価を徴収して いなければ いない場合であっても、店内で提供する飲食物について対価を徴収している場合であっても、演奏権の侵害 とはならない となる(H21出題、第43問、×→○へ修文)
 
(上映権)
著作権法第22条の2
 著作者は、その著作物を公に上映する権利を専有する。
・・著作者はその著作物の上演権を有する。
 
(公衆送信権等)
著作権法第23条第1項
 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。
・・著作者は、その著作物の公衆送信権を専有する。
 
 
(試験問題)東京の本店と大阪の支店とをネットワークで結び、社外からアクセスができないようにしているイントラネットに、著作権者の許諾なく論文を掲載し、多数の従業員が閲覧 できるようにしても できるようにした場合、公衆送信権の侵害 とはならない となる(H24出題、第50問、×→○へ修文)
 
(試験問題)美術館が、非営利目的でその所蔵作品をデジタル・アーカイブ化し、インターネットで公開する場合、当該アーカイブを構成する作品の著作権者の許諾を得る必要がある。(H26出題、第55問、○)
・・著作者は、その著作物を複製する権利を占有する。(著作権法第21条)
 著作者は、その著作物を公衆送信する権利を占有する。(著作権法第23条第1項)
 
(試験問題)自己の開設するウェブサイトのウェブページ上に、他人が描いた漫画を掲載する行為は、当該ウェブページのアクセスを、自己が通学している総合大学の学生のみに限定している場合であっても、公衆送信権の侵害となる。(H21出題、第43問、○)
・・著作者は、その著作物にいついて公衆送信権を占有する。
 
(試験問題)学生が、絵画の勉強のために美術館で現代作家の絵画を模写した場合、その模写をデジタル写真撮影してウェブで公開 しても した場合、当該現代作家の絵画の著作権を侵害 することにはならない することになる(H20出題、第19問、×→○へ修文)
 
著作権法第23条第2項
 著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。
 
(口述権)
著作権法第24条
 著作者は、その言語の著作物を公に口述する権利を専有する。
・・著作者は口述権を専有する。
 
 
(試験問題)英語で書かれた小説が、日本語に翻訳された。不特定の者に対して有料で翻訳を朗読すると、翻訳家の口述権の侵害 となるが となり、小説家の口述権の侵害 とはならない となる(H25出題、第51問、×→○へ修文)
 
(試験問題)詩の著作者の許諾なく、その詩を朗読した映像を放送することは、口述権の侵害 となる とはならない(H24出題、第50問、×→○へ修文)
・・著作者は、その言語の著作物を公に口述する権利を占有する。(著作権法第24条)
  著作者は、その著作物について公衆送信権を占有する。(著作権法第23条第1項)
  しかしながら、著作権法上、「口述」を「公衆送信」することは、著作権法上の保護の対象外。(著作権法第2項第7号)
 
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(参考)
著作権法第2条第7項
 この法律において、「上演」、「演奏」又は「口述」には、著作物の上演、演奏又は口述で録音され、又は録画されたものを再生すること(公衆送信又は上映に該当するものを除く。)及び著作物の上演、演奏又は口述を電気通信設備を用いて伝達すること(公衆送信に該当するものを除く。)を含むものとする。
・・著作権法上の「口述」は、録音又は録画したものを再生することや、電気通信設備を用いて伝達することが含まれるが、公衆送信に該当するものは除かれる。即ち、口述を公衆送信するものは著作権法の保護の対象外。
 
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