<2018年2月7日、アメブロ初掲載>
(同一性保持権)
著作権法第20条第1項
著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。
(試験問題)ベストセラーとなった短編小説を拡大コピーし、多数の者に配布する行為は、複製権及び譲渡権の侵害となるが、同一性保持権の侵害とならない。(H30出題、著・不第8問、○)
・・コピーの拡大、縮小は、著作物の内容自体の改変には該当しない。
(試験問題)小説家甲の著した近未来小説について、脚本家乙が、当該小説の設定を江戸時代に変更して、歌舞伎の脚本を創作する行為は、甲の同一性保持権を侵害する。(H27出題、第48問、○)
(試験問題)作詞家甲の作詞した楽曲について、歌手乙が当該楽曲の歌詞の一部を変えて歌唱する行為は、甲の同一性保持権を侵害する。(H27出題、第48問、○)
(試験問題)著作物の改変に関する著作者の同意は、必ずしも明示的なものである必要はない。(H24出題、第36問、○)
(試験問題)他人の小説を無断で改変した場合であっても、客観的に社会的評価が高まるような改変 であれば であっても、同一性保持権の侵害を構成しない 構成する。(H22出題、第22問、×→○へ修文)
・・社会的な評価が高まろうが高まるまいが、意に反する改変は同一性保持権の侵害。
(試験問題)小説の題号の改変行為は、 題号自体が著作物性を具備している場合に限り、 題号自体の著作物性の有無に関わらず 同一性保持権の侵害を構成する。(H22出題、第22問、×→○へ修文)
・・小説の題号の改変行為は、同一性保持権の侵害行為。
(試験問題)甲が作曲した楽曲を乙が編曲することは、甲の著作者人格権の侵害となることがある。(H21出題、第58問、○)
・・著作者は同一性保持権を有し、意に反する変更、切除その他の改変を受けない。
(試験問題)甲が書いた小説について、出版社乙が、その小説が売れるようにタイトルの一部を勝手に変更して出版する行為は、当該タイトルが著作物性を有しない場合であっても、甲の同一性保持権を侵害する。(H20出題、第12問、○)
・・小説のタイトルには、著作者の同一性保持権が及ぶ。
著作権法第20条第2項
前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
一 第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項又は第三十四条第一項の規定により著作物を利用する場合における用字又は用語の変更その他の改変で、学校教育の目的上やむを得ないと認められるもの
二 建築物の増築、改築、修繕又は模様替えによる改変
三 特定の電子計算機においては利用し得ないプログラムの著作物を当該電子計算機において利用し得るようにするため、又はプログラムの著作物を電子計算機においてより効果的に利用し得るようにするために必要な改変
四 前三号に掲げるもののほか、著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変
(試験問題)プログラムを効率的に作動するように改変する行為は、その改変がプログラムの使用のために不可欠なものでない限り、同一性保持権の侵害 となる とならない。(H30出題、著・不第10問、×→○へ修文)
(試験問題)小説を教科用図書に掲載する際に、不適切な差別用語を直すことは、学校教育の目的上やむを得ない場合で あっても あれば、小説家の同一性保持権の侵害 となる とはならない。(H29出題、著・不第4問、×→○へ修文)
(試験問題)絵画の原作品を譲り受けた者が、当該原作品に手を加えてその絵画の表現を変更する行為は、同一性保持権の侵害と ならない なる。(H28出題、著作権法不競法第5問、×→○へ修文)
・・著作者はその著作物について同一性保持権を有する。(著作権法第20条第1項)
絵画の著作物に手を加えてその絵画の表現を変更する行為が同一性保持権の侵害とはならないとの例外規定は存在しない。(同2項)
(試験問題)著名な建築家甲の設計した住宅について、その所有者乙が家族構成の変化に伴い子供部屋を増築する行為は、甲の同一性保持権の侵害とならない。(H27出題、第48問、○)
(試験問題)文化財として保護されている建築の著作物を改築することは、それが実用のために必要な改築 であっても、同一性保持権の侵害となる の場合、同一性保持権の侵害とはならない。(H26出題、第51問、×→○へ修文)
・・建築物の増築、改築、修繕又は模様替えによる著作物の改変は、同一性保持権の侵害とはならない。(著作権法第20条第2項第2号)
(試験問題)コンピュータ・プログラムの著作物にバグ(欠陥)があった場合、それを修正しても、同一性保持権を侵害しない。(H25出題、第18問、○)
・・バグの修正は、プログラムの著作物を電子計算機において利用し得るようにするために必要な改変であり、同一性保持権を侵害しない。
(試験問題)小説を小学校の教科書に掲載する際に、難解な漢字をひらがな表記に変更する行為は、学校教育の目的上やむを得ないと しても、作家の心情を害する結果となる以上、同一性保持権の侵害となる 認められるものは同一性保持権の侵害とはならない。(H24出題、第36問、×→○へ修文)
・・学校教育の目的上やむを得ない変更、改変は同一性保持権の侵害にはならない。
(試験問題)投稿された俳句を俳句雑誌に掲載するにあたり、選者が必要と判断したときに添削することは、著作者人格権を侵害しない。(H23出題、第4問、○)
(試験問題)彫像の頭部を表情の異なるものと取り替えることは、著作者人格権の侵害となる。(H23出題、第4問、○)
(試験問題)建物の屋根の雨漏りを修理した結果、その天井に描かれた天井画の一部が失われた場合、当該天井画の著作者の同一性保持権の侵害 を構成する は構成しない。(H22出題、第22問、×→○へ修文)
・・建築物の増築、改築、修繕又は模様替えによる著作物の改変は、同一性保持権の侵害とはならない。(著作権法第20条第2項第2号)
(試験問題)著作物である木像の原作品を完全に焼却する行為は、同一性保持権の侵害を構成しない。(H22出題、第22問、○)
(試験問題)旧仮名遣いで書かれた小説を、小学校の教科書に掲載するに際して、現代仮名遣いにすることは、当該小説の著作者の著作者人格権を侵害 する しない。(H21出題、第58問、×→○へ修文)
・・学校教育の目的上やむを得ないと認められる場合、旧仮名遣いを現代仮名遣いに改変することは著作者人格権を侵害しない。
