<2018年2月6日、アメブロ初掲載©>
(定義)
著作権法第2条第1項
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
(試験問題)ありふれた交通標語は、著作物として保護されない。(H30出題、著・不第6問、○)
(試験問題)交通標語が記載されたポスターを忠実に撮影したに過ぎない写真は、写真の著作物として保護されない。(H30出題、著・不第6問、○)
・・忠実に撮影したに過ぎない写真は「思想又は感情を創作的に表現したもの」ではなく、写真の著作物には該当しない。
(試験問題)ありふれた四字熟語を書道家が書として表現したものは、著作物として保護される。(H30出題、著・不第6問、○)
・・書道家の書は、それがありふれた四字熟語であっても美術の著作物に該当する。
(試験問題)雑誌記事の執筆を引き受けた甲は、職場の上司乙に当該記事の原稿を見せたところ、乙から誤字について指摘されたので、当該誤字を修正した。乙は、当該記事の共同著作者 となる とはならない。(H30出題、著・不第7問、×→○へ修文)
(試験問題)応用美術作品は、美術工芸品を除き、美術の著作物として保護されない わけではない。(H29出題、著・不第1問、×→○へ修文)
(試験問題)即興のダンスで創作性のあるものは、著作物となる。(H27出題、第10問、○)
(試験問題)航空カメラで撮影した写真を、地図と同じ投影法になるように補正したものは、著作物 となる とはならないことがある。(H27出題、第10問、×→○へ修文)
(試験問題)建売住宅は、建築の著作物とはならない。(H25出題、第39問、○)
・・高名な建築家が、施主の注文に応じて一から設計、施工した住宅は著作物に属すると考えられるが、大手住宅メーカーが日本各地で施工しているような量産タイプの住宅は著作物には属さないと考えられる。
(試験問題)刺身包丁は、著作物とならない。(H25出題、第39問、○)
・・いわゆる“一品もの”が著作物の対象となると考えるべき。刀鍛冶が鍛えた日本刀は著作物に属するものと考えられる。
(試験問題)防犯カメラで撮影された写真は、著作物 となる とはならない。(H25出題、第39問、×→○へ修文)
(試験問題)予め原稿を作成していない講演は、著作物となる。(H25出題、第39問、○)
(試験問題)「白鳥の湖」の振り付けは、著作物として保護 されない される。(H24出題、第40問、×→○へ修文)
(試験問題)著作権侵害訴訟において、著作物であることは、原告が立証しなければならない。(H24出題、第40問、○)
(試験問題)交際相手にあてた私信という程度の手紙も著作物となる。(H23出題、第60問、○)
(試験問題)パントマイムも著作物となる。(H23出題、第60問、○)
(試験問題)家具に用いられる天然木目の化粧紙 も著作物となる は著作物とはならない。(H23出題、第60問、×→○へ修文)
(試験問題)妻が夫を撮影したスナップ写真も著作物となる。(H23出題、第60問、○)
(試験問題)甲社の従業員である乙の発明が、ある種の疾病の発見に役立つDNAの塩基配列を持つマウスであるところ、そのようなマウスは著作権によって保護されないが、DNAの塩基配列は、 甲社の著作物 であるから には該当せず、著作権によって保護 される されない。(H21出題、第23問、×→○へ修文)
・・DNAの塩基配列は、著作権法上の著作物には該当しない。
二 著作者 著作物を創作する者をいう。
(試験問題)甲は、自らの立ち姿を模した銅像の作成を乙に委ね、乙はこれを引き受けた。甲が乙に多額の資金を提供していた場合でも、甲は当該銅像の著作者とならない。(H30出題、著・不第7問、○)
・・著作者は、著作物を創作した者のことをいい、著作物の作成のための資金提供者は著作者とはならない。
(試験問題)芸能人甲がライター乙に書かせて甲の著作名義で出版した小説は、甲を著作者とする旨の合意があり、かつ著作権の対価相当の報酬が乙に支払われた場合 には であっても、甲が著作者 となる にはならない。(H27出題、第49問、×→○へ修文)
(試験問題)歌手甲にインタビューして得た情報を元に雑誌記者乙が作成した記事は、構成段階で事実誤認の一部記述を甲が修正していた場合でも、乙が著作者となる。(H27出題、第49問、○)
(試験問題)資金を提供してプログラムの創作を依頼しただけでは、そのプログラムの著作者とはならない。(H24出題、第40問、○)
・・著作者は著作物を創作する者をいい、資金を提供しただけの者は著作者には該当しない。
(試験問題)辞書の編集過程において紙面の割り付け方針を示した者は、著作者 となる とはならない。(H23出題、第50問、○→×へ修文)
・・辞書(編集著作物)の紙面の割り付け方針をした者は著作権法上の著作者には該当しない。
(試験問題)絵画の著作者は、絵画の所有者が絵画を転売して利益を得た場合には、補償金の支払いを求めることができる との規定はない。(H20出題、第19問、×→○へ修文)
三 実演 著作物を、演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口演し、朗詠し、又はその他の方法により演ずること(これらに類する行為で、著作物を演じないが芸能的な性質を有するものを含む。)をいう。
(試験問題)テレビ番組でアマチュアとして手品を見せる出演者は、実演家としての著作隣接権を有する。(H27出題、第3問、○)
四 実演家 俳優、舞踊家、演奏家、歌手その他実演を行う者及び実演を指揮し、又は演出する者をいう。
(試験問題)オペラの上演において、オペラ歌手は実演家としての保護を受けるが、オペラを演出する監督は実演家としての保護を受けない。(H23出題、第20問、○)
・・実演家としての保護は、歌手や俳優のほか、その実演を指揮し、又は演出する者にも及ぶ。
(試験問題)オーケストラのコンサートにおいて、楽器の演奏を行った者は、それぞれ実演家として著作隣接権を 有するが 有し、楽器の演奏を行っていない指揮者 は も、著作隣接権を 有しない 有する。(H20出題、第58問、×→○へ修文)
五 レコード 蓄音機用音盤、録音テープその他の物に音を固定したもの(音を専ら影像とともに再生することを目的とするものを除く。)をいう。
(試験問題)高原の風景と鳥のさえずりを録画したDVDの製作者は、レコード製作者として著作隣接権 を有する は有さない。(H26出題、第42問、×→○へ修文)
六 レコード製作者 レコードに固定されている音を最初に固定した者をいう。
(試験問題)テレビ番組で、市販のDVDに録音及び録画されたバレエを再生して放送する場合、放送事業者は、DVDの製作者に補償金を支払う必要 はあるが はないが 、DVDの製作者に、放送の差止めを請求する権利はない。(H22出題、第51問、×→○へ修文)
・・音や専ら映像とともに再生することを目的とするDVDは、レコードには該当しない。(著作権法第2条第1項第5号)
七 商業用レコード 市販の目的をもつて製作されるレコードの複製物をいう。
七の二 公衆送信 公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信(電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内)にあるものによる送信(プログラムの著作物の送信を除く。)を除く。)を行うことをいう。
(試験問題)バレエ団により振り付けの著作物が講演される際に、舞台から離れた観客にも見やすいよう、ホール内のスクリーンに講演映像を送信する行為は、公衆送信権の侵害 となる とはならない。(H30出題、著・不第10問、×→○へ修文)
・・講演中の舞台と同一のホール内のスクリーンに講演映像を送信することは、公衆送信権の侵害とはならない。
(試験問題)楽曲の著作権者の許諾を得ることなく、歌手が野球場でのコンサートでマイクを通して歌った場合、演奏権侵害は成立するが、公衆送信権侵害となることはない。(H23出題、第41問、○)
・・マイクをとおして歌っただけでは、公衆送信権は侵害しない。
八 放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信をいう。
九 放送事業者 放送を業として行う者をいう。
九の二 有線放送 公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う有線電気通信の送信をいう。
九の三 有線放送事業者 有線放送を業として行う者をいう。
九の四 自動公衆送信 公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの(放送又は有線放送に該当するものを除く。)をいう。
九の五 送信可能化 次のいずれかに掲げる行為により自動公衆送信し得るようにすることをいう。
イ 公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置(公衆の用に供する電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち自動公衆送信の用に供する部分(以下この号及び第四十七条の五第一項第一号において「公衆送信用記録媒体」という。)に記録され、又は当該装置に入力される情報を自動公衆送信する機能を有する装置をいう。以下同じ。)の公衆送信用記録媒体に情報を記録し、情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体として加え、若しくは情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に変換し、又は当該自動公衆送信装置に情報を入力すること。
ロ その公衆送信用記録媒体に情報が記録され、又は当該自動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆の用に供されている電気通信回線への接続(配線、自動公衆送信装置の始動、送受信用プログラムの起動その他の一連の行為により行われる場合には、当該一連の行為のうち最後のものをいう。)を行うこと。
十 映画製作者 映画の著作物の製作に発意と責任を有する者をいう。
十の二 プログラム 電子計算機を機能させて一の結果を得ることができるようにこれに対する指令を組み合わせたものとして表現したものをいう。
十の三 データベース 論文、数値、図形その他の情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。
十一 二次的著作物 著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう。
十二 共同著作物 二人以上の者が共同して創作した著作物であつて、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができないものをいう。
十三 録音 音を物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。
十四 録画 影像を連続して物に固定し、又はその固定物を増製することをいう。
(試験問題)小説をもとに漫画が作成され、その漫画をもとに映画が作成された場合、それらのストーリーが同じであるときには、映画は漫画の二次的著作物 とはなるが となり、小説の二次的著作物 とはならない となる。(H29出題、著・不第1問、×→○へ修文)
・・小説→漫画→映画の順で著作物が作成された場合、映画は、小説、漫画の二次的著作物となる。
(試験問題)優れたデザインに与えられる賞を受賞した自動車の外観は、著作物 となる とはならない。(H27出題、第10問、×→○へ修文)
・・自動車の外観は意匠法で保護される。自動車の外観は、著作権法上の著作物(文芸、学術、芸術又は音楽の範囲に属するもの)ではない。
(試験問題)研究者甲が、研究者乙の実験データを盗用し、自ら行った実験のデータであると偽って研究論文を執筆した場合、甲は当該論文の著作者 とはならない である。(H27出題、第49問、×→○へ修文)
・・データが偽りであったとしても、論文の執筆者が著作者となる。
