(明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正)
実用新案法第14条の2第1項
実用新案権者は、次に掲げる場合を除き、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正を一回に限りすることができる。
一 第13条第3項の規定による最初の実用新案技術評価書の謄本の送達があつた日から2月を経過したとき。
二 実用新案登録無効審判について、第39条第1項の規定により最初に指定された期間を経過したとき。
実用新案権者は、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面について一回に限り訂正を行うことができる。
・ただし、実用新案技術評価書の謄本の送達があった日から2月を経過したとき、
・実用新案登録無効審判の請求があり、審判長から請求書の副本が送達され、答弁書を提出する期間を与えられたものの、その期間を経過したとき、
については、訂正を行うことはできない。
(試験問題)実用新案登録無効審判の請求書につき、請求の理由の要旨を変更する補正が許可された。後日、その補正について、被請求人に答弁書提出の機会が与えられた。この場合、被請求人が願書に添付した明細書、実用新案登録登録請求の範囲又は図面について1回も訂正していなければ、被請求人は、その答弁書提出期間が経過するまでは、誤記の訂正を目的としてその明細書を訂正することが できる できない場合がある。(H22出題、第40問、×→○へ修文)
・・本問の実用新案登録無効審判の請求書の要旨変更に係る補正の許可は、実用新案法第39条第2項による許可。
実用新案法第39条第2項の規定による補正では、審判長は、相当の期間を指定して被請求人に答弁書を提出する機会を与えなければならない。
しかしながら、実用新案登録無効審判請求の副本が被請求人へ「送達される前」に、請求人から要旨変更の補正の手続補正書が提出された場合、この要旨変更補正は認められない。
(試験問題)実用新案技術評価書の謄本の送達があった日から2月を経過するまでに誤記の訂正を目的として願書に添付した明細書の訂正をし、当該期間経過後に実用新案登録無効審判が請求された場合、答弁書提出期間内であれば、実用新案登録請求の範囲の減縮を目的とした訂正を1回に限りすること ができる はできない。(H21出題、第27問、×→○へ修文)
・・実用新案技術評価書の請求から2月を経過したときは、明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正をすることはできない。
誤記の「訂正」を目的として明細書を訂正した後に実用新案登録請求の範囲の「減縮」を目的とした訂正を行うことはできない。
訂正は1回に限り行うことができる点に注意。
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(参考)
(審判請求の方式)
実用新案法第38条第1項
審判を請求する者は、次に掲げる事項を記載した請求書を特許庁長官に提出しなければならない。
一 当事者及び代理人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 審判事件の表示
三 請求の趣旨及びその理由
実用新案法第38条第2項
前項第三号に掲げる請求の理由は、実用新案登録を無効にする根拠となる事実を具体的に特定し、かつ、立証を要する事実ごとに証拠との関係を記載したものでなければならない。
(審判請求書の補正)
実用新案法第38条の2第1項
前条第1項の規定により提出した請求書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、次項の規定による審判長の許可があつたときは、この限りでない。
実用新案登録無効審判の請求書の「補正」は要旨を変更することはできないが、審判長の許可があったときはこの限りではない。
実用新案法第38条の2第2項
審判長は、前条第1項第3号に掲げる請求の理由の補正がその要旨を変更するものである場合において、当該補正が審理を不当に遅延させるおそれがないことが明らかなものであり、かつ、次の各号のいずれかに該当する事由があると認めるときは、決定をもつて、当該補正を許可することができる。
一 第14条の2第1項の訂正があり、その訂正により請求の理由を補正する必要が生じたこと。
二 前号に掲げるもののほか当該補正に係る請求の理由を審判請求時の請求書に記載しなかつたことにつき合理的な理由があり、被請求人が当該補正に同意したこと。
実用新案登録無効審判の請求書の「請求の理由」の補正が要旨を変更するものであったときであっても、補正が許可される場合があることを規定。
実用新案法第38条の2第3項
前項の補正の許可は、その補正に係る手続補正書が次条第一項の規定による請求書の副本の送達の前に提出されたときは、これをすることができない。
審判長は、実用新案登録無効審判の請求があったときは、被請求人(実用新案権者)に請求書の副本を送達して、相当の期間を指定して答弁書を提出する機会を与えなければならない。
しかしながら、実用新案登録無効審判の請求書の副本が審判長から被請求人(実用新案権者)へ「送達される前」に、請求人から実用新案登録無効審判の請求書の要旨の変更に係る補正の手続補正書が提出された場合は、審判長は請求人に対して、実用新案登録無効審判の請求書に対する答弁書の提出の機会を与えることはできない。
請求人 → 実用新案登録無効審判の請求書 → 特許庁長官へ提出(実用新案法第38条第1項)
審判長 → 請求書の副本 → 被請求人(実用新案権者)へ送付し答弁書提出の機会を与える。(第39条第1項)
請求人 → 請求書の手続補正書を提出 → 要旨変更補正であっても審判長により許可される場合がある(第38条の2第2項)
しかしながら、審判長から被請求人(実用新案権者)への実用新案登録無効審判の請求書の副本の送達前に、請求人から、請求書の手続補正書が提出された場合、請求人からの要旨変更補正は許可されない。(第38条の2第3項)
【実用新案法第37条、第37条の2、第38条は各条文が複雑に絡み合い、難解!理解できひん!!】
実用新案法第38条の2第4項
第二項の決定又はその不作為に対しては、不服を申し立てることができない。
(答弁書の提出等)
実用新案法第39条第1項
審判長は、審判の請求があったときは、請求書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。
実用新案法第39条第2項
審判長は、前条第2項の規定により請求書の補正を許可するときは、その補正に係る手続補正書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を与えなければならない。ただし、被請求人に答弁書を提出する機会を与える必要がないと認められる特別の事情があるときは、この限りでない。
実用新案法第39条第3項
審判長は、第一項若しくは前項本文の答弁書を受理したとき、又は実用新案登録無効審判が特許庁に係属している場合において第14条の2第1項若しくは第7項の訂正があつたときは、その副本を請求人に送達しなければならない。
実用新案法第39条第4項
審判長は、審判に関し、当事者及び参加人を審尋することができる。
実用新案法第39条第5項
審判長は、実用新案登録無効審判の請求があつた場合において、その請求後にその実用新案登録に基づいて特許法第46条の2第1項の規定による特許出願がされたときは、その旨を請求人及び参加人に通知しなければならない。
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(試験問題)実用新案技術評価書の謄本の送達があった日から2月を経過するまでに願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正をしないで、当該期間経過後に実用新案登録無効審判が請求された場合、答弁書提出期間内であれば、実用新案登録請求の範囲の減縮、誤記の訂正又は明瞭でない記載の釈明を目的とした訂正を1回に限りすることができるすることはできない。
(H21出題、第27問、×→○へ修文)
・・実用新案技術評価書の謄本の送達があった日から2月経過後は、訂正請求できない。
(試験問題)実用新案権者は、自らの請求に係る最初の実用新案技術評価書の謄本の送達があった日から2月以内に、誤記の訂正を目的として願書に添付した明細書を訂正した。その後に進歩性欠如を理由として請求された実用新案登録無効審判における最初に指定された答弁書提出期間の経過前に、実用新案権者は実用新案登録請求の範囲の減縮を目的として願書に添付した実用新案登録請求の範囲を訂正すること ができる はできない。(H20出題、第33問、×→○へ修文)
・・実用新案権者は、明、請、図について1回に限り訂正することができる。
・・ただし実用新案技術評価書の謄本の送達があった後2月経過後は、訂正することができない。
・・実用新案登録無効審判請求書の副本が送達されて、答弁書の提出期間を経過した後は、訂正することができないい。
・・実用新案技術評価書の謄本の送達があった後2月経過前に1回訂正した場合は、その後の実用新案登録無効審判請求書の副本が送炭された後は訂正を行うことができない。
(試験問題)請求項1及び請求項2からなる実用新案権において、請求項1の削除を目的とする訂正がなされた後は、いかなる場合であっても実用新案登録請求の範囲の縮減を目的とする訂正を行うことはできないとする規定はない。(H17出題、第31問、×→○へ修文)
・・「請求項の削除を目的とする訂正」は実用新案法第14条の2第2項各号には含まれない訂正である点に注意。
実用新案登録請求の範囲の減縮は1回しか行うことができないが、請求項の削除はこの「1回に限る訂正」には含まれない。
実用新案法第14条の2第2項
前項の訂正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。
一 実用新案登録請求の範囲の減縮
二 誤記の訂正
三 明瞭でない記載の釈明
四 他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。
実用新案権者は、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面について一回に限り訂正することができるが、その訂正は、以下の①~➃のものに限られる。
①実用新案登録請求の範囲の減縮
②誤記の訂正
③明瞭でない記載の釈明
➃他の請求項の記載を引用する請求項の記載を引用しない記載とすること
実用新案法第14条の2第3項
第一項の訂正は、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面(前項第二号に掲げる事項を目的とする訂正の場合にあつては、願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面)に記載した事項の範囲内においてしなければならない。
実用新案権者は、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面について一回に限り訂正することができるが、その訂正は、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面の記載事項の範囲内でしなければならない。
実用新案法第14条の2第4項
第一項の訂正は、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものであつてはならない。
実用新案権者は、明細書、実用新案登録請求の範囲、図面について一回に限り訂正することができるが、その訂正は、実用新案登録請求の範囲を拡張、変更するものであってはならない。
