(差止請求権)
意匠法第37条第1項
 意匠権者又は専用実施権者は、自己の意匠権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
 
 意匠権者、専用実施権者は、自己の意匠権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対して「差止請求権」を有する。
 
(試験問題)意匠権者甲の意匠権を乙が侵害し、甲が乙に対して侵害の差止め及び侵害により甲が受けた損害の賠償を請求した場合、甲の乙に対する差止請求が認められれば、損害賠償請求は常に認められる わけではない。ただし、甲の意匠権は、秘密意匠に係る意匠権ではないものとする。(H24出題、第42問、×→○へ修文)
・・差止請求権の行使(意匠法第37条第1項)が認められれば、常に損害賠償請求が認められるとの規定はない。
 故意又は過失によって他人の利益を侵害した者は損害賠償責任を負う。(民法第709条)
 差止請求権の行使では「故意又は過失」が必須とは規定されていない。
 
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(不法行為による損害賠償)
民法第709条
 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
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意匠法第37条第2項
 意匠権者又は専用実施権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物(プログラム等(特許法第二条第四項に規定するプログラム等をいう。次条において同じ。)を含む。以下同じ。)の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
 
  意匠権者、専用実施権者は、「差止請求権」の請求に際し、
①侵害の行為を組成したモノ(プログラムを含む。)の廃棄、
②侵害の行為に供した設備の除却、
③その他の侵害の予防に必要な行為
を請求することができる。
 
(試験問題)意匠権者は、自己の意匠権 を侵害する者に対し の差止請求権の請求に際し 、その侵害の停止又は予防の請求をしなくとも、侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。(H24出題、第42問、○)
・・①侵害の行為を組成した物の廃棄、②侵害の行為に供した設備の除却、③その他侵害の予防に必要な行為を請求することができる。
 
 
(試験問題)意匠権者は、自己の意匠権を侵害する者に対し、その侵害の停止若しくは予防の請求 することができ、その請求に際し又はこれに代えて、侵害の行為を組成した物の廃棄、侵害の行為に供した設備の除去その他の侵害の予防に必要な行為を請求することができる。(H17出題、第3問、×→○へ修文)
・・意匠法第37条第1項は自己の意匠権又は専用実施権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができ、意匠法第37条第2項は、その請求に際し、侵害の行為を組成したものの背筋、設備の除却、侵害の予防行為を請求することができると規定している。
 
意匠法第37条第3項
 第14条第一項の規定により秘密にすることを請求した意匠に係る意匠権者又は専用実施権者は、その意匠に関し第20条第3項各号に掲げる事項を記載した書面であつて特許庁長官の証明を受けたものを提示して警告した後でなければ、第1項の規定による請求をすることができない。
 
 秘密意匠の意匠権者、専用実施権者が「差止」を請求するためには、特許庁長官の証明を受けた「書面を提示」して「警告」した後でなければ、請求できない。
 
(試験問題)秘密意匠に係る意匠権についての専用実施権者は、秘密にすることを請求した期間内に、当該専用実施権を侵害する者に対してその侵害の停止を請求するためには、その意匠に係る意匠法第20条第3項各号に掲げる事項を記載した書面であって 経済産業大臣 特許庁長官 の証明を受けたものを提示して警告しなければならない。(H25出題、第30問、×→○へ修文)
 
(試験問題)秘密意匠に係る意匠権についての専用実施権は、秘密請求期間中であっても、当該専用実施権を侵害した者に対して、その意匠に関する事項が掲載された意匠公報 その意匠に関し第20条第3項各号に掲げる事項を記載した書面であって特許庁長官の証明を受けたもの を提示して警告をした後であれば、差止請求権を行使することができる。(H16出題、第40問、×→○へ修文)