<2017年6月8日、アメブロ初掲載©>
商標法第3条第1項
自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標については、次に掲げる商標を除き、商標登録を受けることができる。
商標法第3条は商標の登録要件に係る規定。
商標登録を受けることができない、商標としての機能(=識別力)を有しない商標を商標法第3条第1項第1号~第6号で規定。
(試験問題)指定商品との関係で識別力を有しない立体的形状と、識別力を有する平面標章とが結合した商標は、立体商標として商標登録される場合 はない がある。(H29出題、商標第2問、×→○へ修文)
(試験問題)商品に係る商標の出願人は、自己の業務に係る商品について使用をしないことを理由として、拒絶されることがある。(H19出題、第2問、○)
商標法第3条第1項第1号
その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標
普通名称を普通に用いられる方法で表示する商標は商標登録できない。
(試験問題)商標登録出願に係る商標が、「その商品の原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」が該当するためには、必ずしも当該出願の指定商品の原材料として現実に使用されていることを要しない。(H30出題、商標第4問、○)
(試験問題)商標法第3条第1項第1号に規定される「商品の普通名称」に該当するためには、一般の消費者が特定の名称をその商品の一般的な名称であると意識するに至っていれば足りる わけではない 。(H30出題、商標第4問、×→○へ修文)
・・普通名称を普通に用いられる方法で表示する商標は商標登録できない。
商標法第3条第1項第2号
その商品又は役務について慣用されている商標
これまでに慣用的に使されてきた商標は商標登録することができない。
商標法第3条第1項第3号
その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。第二十六条第一項第二号及び第三号において同じ。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格又はその役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標
商品の内容等を普通に用いられる方法で表示する標章は商標登録できない。
商品の内容等を普通に用いられる方法で表示する標章が使用され続けた結果、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識できるようになった場合、商標登録を受けることができる。(商標法第3条第2項)
(試験問題)自他商品の識別力を有しない立体的形状と自他商品の識別力を有する文字との結合からなる商標を立体商標として商標登録出願した場合、当該立体的形状自体が使用により自他商品の識別力を有するに至らない限り商標登録されることはない わけではない 。(H30出題、商標第4問、×→○へ修文)
(試験問題)商標法第3条第1項第3号に規定される「商品の産地」を表示する標章には、大阪で作られたものを「東京」と表示する標章が含まれる。(H30出題、商標第4問、○)
(試験問題)三色の色彩のみからなる商標は、商品の特徴に該当する色彩のみからなることを理由として、その商標に係る商標登録出願が拒絶される場合 はない がある。(H27出題、第2問、×→○へ修文)
・・色彩のみからなる商標は、商標登録出願が拒絶される場合がある。
(試験問題)商品が通常発する音は、商標法第3条第1項第3号に規定される商品の「その他の特徴」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標に該当する。(H27出題、第43問、〇)
商標法第3条第1項第4号
ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標
ありふれた氏又は名称の標章は商標登録できない。
ありふれた氏又は名称の標章が使用され続けた結果、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識できるようになった場合、商標登録を受けることができる。(商標法第3条第2項)
(試験問題)ありふれた氏とありふれた名を結合した氏名を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は、商標法第3条第2項の規定により、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができる商標として認められた場合を除き、商標登録を受けることが できない できる場合がある。(H27出題、第43問、×→○へ修文)
・・ありふれた氏 「又は」 ありふれた名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は商標登録を受けることができないが、「ありふれた氏と名称の結合標章」については、そのような規定はない。
(試験問題)「佐藻」(サソウ)なる氏がありふれたものではないとされる場合であっても、ありふれた氏である「佐藤」(サトウ)に類似するため、「佐藻」の文字を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は、ありふれた氏に該当し、登録されることはない せずに、登録される場合がある。(H19出題、第2問、×→○へ修文)
(試験問題)ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は、商標登録出願時 商標の登録査定時又は審決時に、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することが できないときは、商標登録されることがない できれば商標登録される。(H16出題、第9問、×→○へ修文)
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(参考)
商標法第3条第2項
前項第3号から第5号までに該当する商標であつても、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものについては、同項の規定にかかわらず、商標登録を受けることができる。
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商標法第3条第1項第5号
極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標
極めて簡単でありふれた標章は商標登録できない。
極めて簡単でありふれた標章が使用され続けた結果、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるようになった場合、商標登録を受けることができる。(商標法第3条第2項)
(試験問題)極めて簡単な標章のみからなる商標又は で、かつありふれた標章のみからなる商標は、いずれも、使用により自他商品又は自他役務の識別力を獲得していない限り、当該商標登録出願は拒絶される。(H21出題、第18問、×→○へ修文)
・・「極めて簡単でありふれた商標」が使用され続けた結果、識別力を獲得した場合は商標登録を受けることができるが、「極めて簡単な標章」または「ありふれた標章」については、この規定の対象外となる点に注意。
(試験問題)単なる直線や円、又は球や直方体などのありふれた立体的形状のみからなる商標は、商標法第3条第1項第5の規定に該当する。(H18出題、第50問、○)
商標法第3条第1項第6号
前各号に掲げるもののほか、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標
商標法第3条第1項第1号~第6号には該当しないが、何人の業務に係る商品又は役務であるのか認識できない商標は商標登録を受けることができない。
(試験問題)商標法第3条第1項第6号に規定される「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」とは、需要者がその商品又は役務が一定の出所から流出したものであることを認識できない商標であるだけ では足りず、特定の者の業務に係るものであることを認識することができない商標でなければならない で足りる。(H30出題、商標第4問、×→○へ修文)
(試験問題)商標法第3条第1項第6号は、同第1号ないし同第5号には該当しないが、例えば、地模様、現元号「平成」のようなものであって、それ自体が自他商品・役務の識別性を有しない商標に適用される。(H27出題、第43問、〇)
・・需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものは商標としての「識別性」を有しない。
商標法第3条第2項
前項第3号から第5号までに該当する商標であつても、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものについては、同項の規定にかかわらず、商標登録を受けることができる。
商標法第3条第1項第3号~第5号に該当した商標について、使用された結果何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるようになった場合、商標登録を受けることができる。
(試験問題)ありふれた氏又は名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は、商標登録出願時に、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないときは、商標登録されることがない であっても使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であると認識することができる場合は商標登録を受けることができる。(H16出題、第9問、×→○へ修文)
