<2019年1月16日、アメブロ初掲載©>

 

特許法第127条

 特許権者は、専用実施権者、質権者又は第35条第1項、第77条第4項 若しくは第78条第1項の規定による通常実施権者があるときは、これらの者に承諾を得た場合に限り、訂正審判を請求することができる。

 
 特許法第35条第1項による通常実施権者 : 職務発明による特許権について通常実施権を有する者
 特許法第77条第4項による通常実施権者 : 特許権者から承諾を受けた専用実施権者から通常実施権を許諾した者
 特許法第78条第1項による通常実施権者 : 特許権者から通常実施権の許諾を受けた者
 
 特許権者が訂正審判を請求する場合、①専用実施権者、②質権者、③職務発明による特許権について通常実施権を有する者、➃特許権者から承諾を受けた専用実施権者から通常実施権を許諾した者、➄特許権者から通常実施権の許諾を受けた者がいるときは、これらの者に承諾を得た場合に限り、訂正審判を請求することができる。
 なお、先使用による通常実施権を有する者(特許法第79条)の承諾は必要ない点に注意。

 

(試験問題)特許権者は、特許法第79条(いわゆる先使用による通常実施権)の規定による通常実施権者があるときは、この者の承諾を 得た場合に限り、訂正審判を請求することができる を得ても訂正審判を請求することはできない(H28出題、特許・実用新案第16問、×→○へ修文)

・・特許権者は、専用実施権者、質権者、職務発明による特許権について通常実施権を有する者、特許権者から承諾を受けた専用実施権者から通常実施権を許諾した者又は特許権者から通常実施権の許諾を受けた者に限り、訂正審判を請求することができる。

 

(試験問題)特許権者が特許無効審判において訂正の請求をするときに、当該特許発明について先使用による通常実施権者が存在し、かつ、その存在を特許権者が知っていた場合  であっても 、当該通常実施権者の承諾 が必要である は必要ない(H22出題、第26問、×→○へ修文)

・・特許権者は、先使用による通常実施権者の承諾を得なくても特許無効審判を請求できる。

 

(試験問題)特許権者は、専用実施権者があるときは、その者の承諾を得なければ訂正審判を請求することができないが、専用実施権者が許諾した通常実施権者があるとき は、専用実施権者の承諾を得れば、通常実施権者の承諾を得なくても訂正審判を請求することができる も通常実施権者の承諾を得なければ訂正審判を請求することができない 。(H20出題、第21問、×→○へ修文)

・・特許権者は、専用実施権者、質権者、通常実施権者(先使用による通常実施権者を除く。)の承諾を得なければ訂正審判を請求することができない。

 

(試験問題)使用者甲の従業者乙が職務発明について特許を受けた場合、乙は、その発明に係る事業を継続している甲の承諾がなければ訂正審判を請求することができない。(H20出題、第21問、〇)

・・使用者甲は、通常実施権者に該当する。

  通常実施権者がある場合、通常実施権者(先使用による通常実施権者を除く。)の承諾を得なければ訂正審判を請求することができない。