第126条第6項第4項

  第1項の明細書、特許請求の範囲又は図面の訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであつてはならない。

 

 特許権が無効理由や誤記を含んでいる場合の特許権の訂正は、特許請求の範囲を実質上拡張又は変更するものであってはならないことを規定。

 

第126条第7項第5項

 第1項ただし書第1号又は第2号に掲げる事項を目的とする訂正は、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。

 

  特許請求の範囲を減縮した後の発明、又は誤記・誤訳を訂正した後の発明は、独立特許要件を満たすものでなければならないことを規定

 なお、訂正に当たり「独立特許要件」が課されるのは、特許請求の範囲の減縮(特126条1項1号)、誤記又は誤訳の訂正(特126条1項2号)に限られる。明りょうでない記載の釈明(特126条1項3号)には「独立特許要件」(特126条7項)は課されない点に注意

 

(試験問題)訂正審判において、明瞭でない記載の釈明を目的とする特許請求の範囲の訂正は、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない わけではない(H28出題、特許実用新案第16問、×→○へ修文)

・・明りょうでない記載の釈明を目的とする特許請求の範囲の訂正については、独立特許要件は課されない

 

(試験問題)特許無効審判が請求されていない請求項について特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正の請求をする場合、その訂正は、訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定されている発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならない。(H27出題、第44問、○)

・・特許請求の範囲を減縮した後の発明、又は誤記・誤訳を訂正した後の発明は、独立特許要件を満たすものでなければならない

 

(試験問題)特許無効審判が一群の請求項について請求された場合において、特許無効審判の請求がされていない他の一群の請求項については、訂正の請求によって訂正をすることが できない できる(H26出題、第21問、 ×→○へ修文)

・・特許権の明細書、特許請求の範囲、図面の訂正は、訂正審判を請求して行う。(特許法第126条第1項)

・・ただし、訂正請求の範囲は、「特許請求の範囲の減縮」、「誤記又は誤訳の訂正」、「明瞭でない記載の釈明」に限られる。

・・訂正審判は、特許無効審判が特許庁に係属したときからその審決が確定するまでの間は、請求することができない

 ただし、特許無効審判の審決の訴えの提起があった日から起算して90日の期間内は、この限りではない。

・・特許無効審判は、請求項ごとに請求することができる。(特許法第123条柱書)

  そのため、特許無効審判が請求されていない請求項については、訂正審判の請求により訂正をすることができる点に注意。

 

(試験問題)特許無効審判において特許請求の範囲の訂正を請求する場合、当該審判が請求されている請求項については訂正することができるが、当該審判が請求されていない請求項について   請求することが できない できる(H22出題、第36問、×→○へ修文)

 

第126条第8項第6項H23改正

  訂正審判は、特許権の消滅後においても、請求することができる。ただし、特許が特許無効審判により無効にされた後は、この限りでない。

 

 特許権の訂正審判は、特許権の消滅後であっても請求できることを規定。

 特許無効審判も、特許権の消滅後であっても請求できる。

 しかし、特許無効審判により無効審決を受けた場合は、設定登録時まで遡及して消滅するので、訂正の対象が存在しないということになり、訂正審判を請求することはできないということになる。

 ただし、後発的無効理由により無効となった特許権は、設定登録時から後発的無効理由が生じた時までは特許権が存続しており、その間の特許権については訂正審判を請求することができる。

 

(試験問題)訂正審判は、特許権の消滅後においても、その消滅の理由に関わらず請求することができる が、特許が特許無効審判により無効にされた後はこの限りではない(H18出題、第51問、×→○へ修文)

 

(試験問題)訂正審判は、特許期間の満了以外の理由により特許権が消滅した後においても、 特許が特許無効審判により無効にされた後を除いて 消滅の理由にかかわらず 請求することができる。(H17出題、第51問、×→○へ修文)

・・訂正審判は特許権の消滅後も請求できる。ただし、特許無効審判で無効にされた後を除く。(特126条)