<2019年1月16日、アメブロ初掲載©>

 

特許法第125条

 特許を無効にすべき旨の審決が確定したときは、特許権は、初めから存在しなかつたものとみなす。ただし、特許が第123条第1項第7号に該当する場合において、その特許を無効にすべき旨の審決が確定したときは、特許権は、その特許が同号に該当するに至つた時から存在しなかつたものとみなす。

 
 特許無効審判は、原則として(共同出願違反と冒認出願)の場合を除いて)何人も請求することができる。
 特許無効審判で「無効審決」が確定したとき、特許権は後発的無効理由による無効審決の場合を除いて遡及消滅する。
 後発的無効理由により無効審決が確定したときは、その特許権は、後発的無効理由に該当するに至ったときから存在しなかったものとみなされる。
 無効審決が確定したとき、当該特許権は初めから存在しなかったものとみなされるが、「特許出願」自体がはじめから存在しなかったものとみなされるわけではない点に注意。
 
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(参考)

(特許無効審判)

第123条第1項(H23改正)

 特許が次の各号のいずれかに該当するときは、その特許を無効にすることについて特許無効審判を請求することができる。この場合において、2以上の請求項に係るものについては、請求項ごとに請求することができる。

 

七 特許がされた後において、その特許権者が第25条の規定により特許権を享有することができない者になつたとき、又はその特許が条約に違反することとなつたとき。

 

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 (試験問題)甲が、願書に添付した特許請求の範囲の訂正をすることについて訂正審判を請求したところ、その訂正をすべき旨の審決が確定した。その後、乙が、その訂正は願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものではないことを理由として特許無効審判を請求したところ、その理由により特許を無効にすべき旨の審決が確定した。この場合、その特許権は 最初から 訂正をすべき旨の審決が確定した時から存在しなかったものとみなされる。

(H24出題、第30問、×→○へ修文)

・・訂正審判の規定に違反して行われた訂正であることを理由に特許無効審判の無効審決が確定したとき、特許権は最初から存在しなかったものとみなされる。

・・特許無効審判で無効審決が確定したとき、特許権は、後発的無効理由である場合を除いて、遡及消滅する。訂正審判の規定違反により行われた訂正を理由に特許無効審判が確定したとき、特許権は遡及消滅する。

 

(試験問題)請求項が1のみである特許について、特許を無効にすべき旨の審決が確定したときは、その特許に係る特許出願は初めからなかったものとみなされる。(H21出題、第57問、×→○へ修文)

・・特許無効審判で特許を無効にすべき旨の審決(無効審決)が確定したとき、初めからなかったものとみなされるのは「特許権」であって、「特許出願」ではない点に注意。

 

(試験問題)特許権の設定の登録がされた後、当該特許が条約に違反することとなったことを理由として当該特許を無効とすべき旨の審決が確定したとき、当該特許について、進歩性欠如を理由として新たに特許無効審判を請求すること はできる ができない

(H19出題、第27問、×→○へ修文)

・・特許がされた後において、その特許が条約に違反することとなったとき、特許無効審判における無効理由に該当するすることとなる。(特許法第123条第1項第7号)

・・後発的無効理由による特許無効審決では、特許権は遡及消滅せず、特許権の設定登録の日から後発的無効理由に該当するに至るまでの間、有効に存在する。この間の特許権を消滅させるためには、新たに特許無効審判の請求が必要となる